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ユニークな肴と「物語」を楽しむ居酒屋|新しい日本酒に出会える酒場①

ユニークな肴と「物語」を楽しむ居酒屋|新しい日本酒に出会える酒場①

お店に行って、どの日本酒を頼むか迷ったことはありませんか?種類がありすぎて選べない!そもそも日本酒がわからない!そんなときは、酒を知り尽くした店主に相談してみてはいかがでしょうか?初心者も上級者もきっと楽しめる、東京の7軒をご紹介します。

3ヶ月ごとに楽しめる酒が変わる

自称“変わり者”。それが「SAKEstory」の橋野元樹さんである。着物に、赤い足袋+クロックスという姿。狙ってる?と天邪鬼(あまのじゃく)な酒好きは、初めは訝る(いぶかる)。

「朝まででも日本酒を語りたい」と店主の橋野元樹さん。

とまれ、今日の気分に合わせた酒を求めると「被災した蔵元さんなのですが、実は二十歳で利き酒大会で最年少優勝し……」と、つまびらか。しかも立て板に水。浄瑠璃で佳境を迎えた太夫の形相である。

牡蠣のオイル漬け、セリのおひたし、しそ巻き味噌、めかぶの酢の物が入ったお重は、目にも楽しくつまみにぴったり。合わせるのは米の香りが豊かでキレのいい宮城の“伯楽星”純米吟醸 雄町。
卵黄ソースを潜ませたすき焼きコロッケ(2個)1,026円。

ところが、これが突然止まる。アレが体にしみ込んでいるのだ。アレ?アレですよ。呑んべえの「お話十分です、飲ませて」のタイミング。これが絶妙で、流石!とうなってしまう。

のど黒の開き1,944円は、フライヤーで揚げるが、ふっくら!

気づけば橋野さん、干物を揚げている。ん?揚げている?どうやら本当に変わり者らしい。といっても偏屈のソレじゃない。過剰なほどの日本酒への愛を、のべつ表現する、愛すべき変わり者である。これは、長い付き合いになりそうだ。

店舗情報店舗情報

SAKEstory
  • 【住所】東京都品川区西五反田2‐17‐8 浅見ビル2階
  • 【電話番号】03‐6431‐9198
  • 【営業時間】18:00~24:00(閉店)土曜は18:00~22:00(閉店)
  • 【定休日】日曜 祝日
  • 【アクセス】JRほか「五反田駅」より4分

文:加藤ジャンプ 写真:米谷 享

※この記事の内容はdancyu2018年3月号に掲載したものです。