日本酒をもっと美味しく!
いま日本酒を飲むなら立ち飲みへGO!④

いま日本酒を飲むなら立ち飲みへGO!④

一人でも大勢でも楽しめる美味しい日本酒立ち飲みが急増中!0次会から〆の一杯まで、使い勝手も良く、全国の銘酒が数十種類揃っており、少量から楽しめます。そして料理もレストラン級で、リーズナブル。いま立ち飲みは進化しています!

圧倒的ラインナップ!

そして、最後の魔物、月島の「つねまつ久蔵商店」へ足を運んだ。ここは、なんというか、今時素敵系立ち飲みの一つの完成型、というべき佇まいである。大谷石の壁の間に構える、大きなヴィンテージの欄間の扉を開くと、巨大な一枚板のテーブルに心を奪われる。

外観

無論、酒は豊富。店主の実家が松江の古い名酒販店だということで、島根の酒をはじめ全国の銘酒が常時80種ほど。スタッフ同士が相談して開発しているという料理も凝っている。

酒
オーナーの常松さんの出身地である島根の地酒が20種類、そのほかにも全国の地酒を合わせて54種類揃える。冷酒、燗酒だけではなく、白鹿の純米酒をシャーベット状にした“白鹿純米シャリポン”410円など変わったメニューも。90ml410円~、一合(180ml)810円~、燗は猪口一杯からつける。
副社長の町田直也さん、女将の常松慶子さんと店長の三輪大輔さん
右から副社長の町田直也さん、女将の常松慶子さんと店長の三輪大輔さん。

たとえば大人のたまごどうふなんて、雲丹、とびこ、イクラといったプリン体=美味しい物大集合の、大人のパフェみたいな品まである。日本酒はもちろん合うが、日本酒をシャーベット状にしたものをソーダで割ったレモンサワーもしっくりくる。

レモンサワー
白鹿の純米酒をフローズンにしてレモンと炭酸で割ったソルティーなレモンサワーは、ここでしか飲めない一品。

これは完全デンジャラスドリンクで、すいすいストン系である。さらには酒粕を使っただしで煮込んだ鶏皮なんてつまめば、もう完成。あとは、立って帰れるかどうか、それだけ気にかけて飲めばいい。

京鴨のたたきジェノベーゼ
京鴨のたたきジェノベーゼ1,078円。鴨のたたきにジェノベーゼソースがのることで、どっしりとした日本酒に合う味わいに。
たまごどうふ
大人のたまごどうふ1,078 円。魚卵まつりの大人のたまごどうふは看板メニュー。
鶏皮煮込み
ふわとろ鶏皮煮込み205円。白味噌で煮込まれた皮には豊の秋の「辛口 純米」がぴったり。

4軒目で飲みながら思った。立ち飲みはやっぱり魔物だ。どれも近所にあったら日参必至、立てなくなるまで飲んでしまいそうだ。ただ、立ち飲みという魔物は懐には優しい。だから、心置きなく通ってしまう。これがまた、魔物といえば魔物なのだけれど。

店舗情報店舗情報

つねまつ久蔵商店
  • 【住所】東京都中央区月島1-6-12
  • 【電話番号】03-6204-9740
  • 【営業時間】17:00~24:00(閉店) 土日祝は15:00~23:00(閉店)
  • 【定休日】不定休
  • 【アクセス】東京メトロほか「月島駅」より2分

文:加藤ジャンプ 写真:本野克佳

※この記事の内容はdancyu2019年3月号に掲載したものです。