日本酒をもっと美味しく!
いま日本酒を飲むなら立ち飲みへGO!③

いま日本酒を飲むなら立ち飲みへGO!③

一人でも大勢でも楽しめる美味しい日本酒立ち飲みが急増中!0次会から〆の一杯まで、使い勝手も良く、全国の銘酒が数十種類揃っており、少量から楽しめます。そして料理もレストラン級で、リーズナブル。いま立ち飲みは進化しています!

ホッとわが家で寛ぐような

鰻の寝床のように細長い店内は、手前が立ち飲みで奥にはテーブル席もある。

神保町を後にして、いよいよ東京の右側、すなわち東側へ向かった。3軒目は浅草の「洒落者」。

2016年12月開店。一人で来るお客さんも多くアットホームな雰囲気。
料理人の諏訪内さん。
どんな人でも地元のように寛げて「人と人を繋げる店にしたい」と語る店主の寺田肇さん。蔵前に「Blue Juice」というダイニングバーも経営している。

しゃれもんと読み、店内は仄暗く、ちょっとバーのような感じがする。ところがここは浅草、店に入ると、鯉口シャツ(寅さんのシャツのぴったりしたやつ)を着たスタッフが気持ちよく迎えてくれた。

「おう、燗を一本つけてくんな」なんて調子に乗って言えないタイプなので、おとなしくメニューを見て選ぶ。20種以上あり、心地よく優柔不断に揺れるも、結局お燗をつけてもらう。

搾りたてなど季節を感じる日本酒と、十四代や而今といったプレミアム日本酒が常時20種類ほど。そのほか田酒の酒質違いの飲み比べや、残り少なくなった日本酒を5勺(90ml)320円で提供する、“本日のサービス品”も注目だ。 5勺540円~、一合(180ml)860円~、燗は一合から。

しみるなあ、としみじみしつつ、さらにパクチーのお浸しなんて口に運び、しみしみになる。

青森出身という料理担当スタッフが、狭いカウンターの中、大柄な体を小まめに動かし拵える肴は、硬軟取り混ぜ素晴らしい。

柚子みそなめろうなんて、ぶつ切りのブリが、歯ごたえ十分になのに可憐な香りに包まれ、一体どんだけ酔わすのよ、とからみたくなる。近所の人、羨ましいです。

しっかりだしの効いた料理は、和食料理店出身の諏訪内剛さんがつくる。メニューは常時40種類ほど。
パクチーのお浸しは斬新な美味しさ!
自家製ローストビーフ。

店舗情報店舗情報

洒落者
  • 【住所】東京都台東区雷門1‐8‐9
  • 【電話番号】03‐5246‐4325
  • 【営業時間】16:00~24:00(閉店)、日曜は14:00~22:00(閉店)
  • 【定休日】月曜
  • 【アクセス】東京メトロ「田原町駅」より2分

文:加藤ジャンプ 写真:本野克佳

※この記事の内容はdancyu2019年3月号に掲載したものです。