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京都の「食堂おがわ」に習う第14回dancyu Live!キッチンを開催しました!

京都の「食堂おがわ」に習う第14回dancyu Live!キッチンを開催しました!

5月に開催したdancyu Live!キッチンにお迎えしたのは、「食堂おがわ」の小川真太郎さん!

第14回「dancyu Live!キッチン」は、本誌でもおなじみ、京都・西木屋町「食堂おがわ」の小川真太郎さん。今回は5月21日に発売された『「食堂おがわ」の料理帖 うちの味、こっそり教えます』より“じゃこチャーハン”と、夏にぴったりの“なすのお浸し”と“なすの胡麻和え”のつくり方を教えていただきました。プロのコツが満載の配信は、ぜひアーカイブをご覧ください!

お酒が進む!「食堂おがわ」の夏の味

小川真太郎さん
「食堂おがわ」の料理帖

dancyu6月号「京都で呑む、食べる、つくる。」特集では、路地裏の行きつけを案内してくれた「食堂おがわ」の店主、小川真太郎さん。今回は、本誌連載レシピを1冊にまとめた『「食堂おがわ」の料理帖』の刊行を記念して、この配信のために東京に降臨。実演していただくのが「なすのお浸し」と聞いた植野編集長、すかさず「小川さん、“おひたし”ぶりです」と、いつものダジャレでお出迎えしました!

まずは、「なすのお浸し」から。小川さんがまな板の上に置いたのは、30cm以上あろうかという長いなす!「これは大長なす。普通のなすよりも少し柔らかいんですよ」と教えてくれました。普通のなすでも代用できるので、手に入らなくてもご心配なく! これを半分に切ってから皮をむいていきます。小川さんの店では、むいた皮は捨てずに、まかないのパスタの具材にするのだとか。

なす

棒状に切ってアクを抜いたら、なすに片栗粉をまぶすのがユニーク。こうしてゆでると、食感がツルンとよくなるのだそう。たっぷりのお湯に塩少々を加えてゆでていきますが、ここで小川さんがひと言。「何分ゆがいたらいいんですか?と聞かれることがあるんですが、食べてみてください」。なすによって火の通り方が違うので、味見をして判断することが大切。さほど時間がかからずにしんなりしてくるので、すぐに網ですくって氷水でしめます。

調理中

ここで参加者から「おがわさんの料理は、やはりご飯よりお酒に合わせるというイメージで作られてますか?」と質問が。「ハイ、間違いないです。その通りです!」と、即答する小川さん。料理をつくるときは、必ずお酒を連想するのだそう。ちなみに、このお浸しに合わせるなら、日本酒とのこと。

かつお出汁に1%の塩を加えて味を調えたら、さきほどのなすを浸します。すぐになすが出汁を吸ってふくれてくるので、糸がつおで和えて器に盛り、すだちを搾ったら出来上がり。なすの代わりにずいきを使ったり、せん切りの人参やもやしをサッとゆでたものを浸してもいいそうですよ。

なすのお浸し

なすがつややかに光って、見た目も涼やか!試食した植野編集長、ひと口味わって「片栗粉をまぶしているから、なすがやわらかくなっているんだけど旨味がキュッと入っている。すだちで味が決まりますね」。暑い季節にぴったりのさっぱりとお酒が進む味に、思わず編集長も日本酒を開封して「乾杯!」。参加者のみなさんからも、「カンパーイ!」としっかりコメントが。「dancyu Live!キッチン」は、飲みながら視聴するのがおすすめです!

乾杯

実はこのお浸し、胡麻和えにアレンジしてもおいしいそう。たっぷりの白炒り胡麻をすり鉢ですって、なすのお浸しを和えたら、同じようにすだちを搾って完成です。果たして、お味の違いは……? 「同じすだちを搾っていても、胡麻の風味とコクを立たせてる。絶対にみなさん、つくったほうがいいですよ!」と、日本酒を片手に、顔がほころぶ植野編集長。

さあ、いよいよ真打ち。『「食堂おがわ」の料理帖』にも掲載した「じゃこチャーハン」の実演です。京都では、万願寺唐辛子とじゃこを炊いたものが、昔ながらのおばんざいとしておなじみ。最初は、その取り合わせをチャーハンにしてお店で提供していたそうですが、「ピーマンのほうが味はパワフルだなぁと思って。最近はピーマンを使っているんです」と小川さん。ピーマンのせん切りは揃えようとせず、適当に切るほうが火の通り方にムラが出て、いろいろな食感や味が楽しめるそうです。

ピーマン

フライパンにサラダ油を熱したら、卵を炒めてふわっとした炒り卵に。冷やご飯を入れてさらに炒めながら、「(家庭の火力では鍋を)ふらないほうがおいしい」とアドバイス。お米をフライパンいっぱいに広げて、しっかり焼きつけるのも重要なコツ! あとは塩で味つけして、自家製ちりめん山椒、ピーマンを加えて炒めていきます。ちりめん山椒のつくり方は、『「食堂おがわ」の料理帖』で紹介しているので、ぜひチェックしてください。

調理中
だし

そして、最後にだしを加えるのが小川流。米にだしを吸わせ、「しっとりだけど、パラパラ」に仕上げ、山椒オイルをまとまわせたら完成です。「じゃことピーマンが本当にいい味出してますね!」と、試食した植野編集長。「どれかひとつが突出することなくて、みんなが仲良くなってる感じ。食べた後の余韻は、じゃこと山椒のきれいな感じがスーッと残っていく。気持ちいいですね」。みなさんもぜひ、自宅で「食堂おがわ」の味を楽しんでください!

じゃこチャーハン

プロの技をじっくり見ながら、リアルタイムで質問もできる「dancyu Live!キッチン」。次回のライブ配信は6月30日(木)19時~、人気料理研究家・小堀紀代美さんをお迎えします!お楽しみに!

【dancyu Live!キッチン第14回】「食堂おがわ」の味を習う(特別回)

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文:大沼聡子 撮影:赤澤昂宥

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大沼 聡子

大沼 聡子 (編集者・ライター)

家庭科教師だった母親の影響で、小学生の頃から料理雑誌を愛読。現在はレシピ本の企画・編集のほか、食まわりの記事を雑誌・ウェブ等で執筆している。趣味は世界各国の料理をつくること、食べ歩くこと。