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本格チヂミを習う第13回dancyu Live!キッチンを開催しました!

本格チヂミを習う第13回dancyu Live!キッチンを開催しました!

3月に開催したdancyu Live!キッチンの講師は、料理研究家のキム・ナレさん!

第13回「dancyu Live!キッチン」に迎えたのは、韓国・仁川出身の料理研究家キム・ナレさん。2022年4月号「韓国日常料理」特集の「雨の日はチヂミ」企画でご紹介した“長ねぎのチヂミ”と、お酒がすすむ“砂肝とそら豆の炒め物”を教わりました。プロのコツを満載の配信はアーカイブでも見られます!

「弱火でじっくり」がキム・ナレ式の韓国料理!

キム・ナレさん

キム・ナレさんにご登場いただいたdancyu本誌4月号の「雨の日はチヂミ」企画、いかがでしたか?
そのタイトル通り、韓国の人々は雨が降るとチヂミを食べるそうなのですが、日本ではあまり知られていないユニークな食習慣ですよね。誌面では掲載しきれなかった話もおいおいお聞きするとして、さっそく「長ねぎのチヂミ」から実演スタートです!

韓国ではねぎを使ったチヂミは“パジョン”と呼ばれ、分葱などの青いねぎでつくることが多いそう。「先生、質問です!チヂミとジョンの違いってなんですか?」と、さっそく疑問をぶつける植野編集長。ナレさん曰く、「チヂミは韓国の標準語では“プチンゲ”と言いまして、野菜の形を刻んで小麦粉を食べるもの。ジョンは形をいかしてその食材を食べるものなんです」。似たような料理に見えますが、その違いは明解!

フライパン

そしてナレさんが取り出したのが、フッ素樹脂加工の卵焼きフライパン。ほどよい大きさで、ひっくり返しやすく、チヂミを焼くのにぴったりなんだそう。生地は小麦粉に片栗粉と塩を加えて、水で溶けば出来上がりです。「チヂミ粉も売っていますが、小麦粉だけでもおいしくできちゃうので、私はあまり買わないですね」と、ナレさん。この生地に縦半分に切って層をバラバラにした長ねぎを混ぜたら、あとは焼くだけ。こんなに簡単でいいんでしょうか!?

焼く
焼く

さあ、フライパンに多めの米油をひいて熱し、長ねぎ入りの生地を焼いていきます。このとき、火加減は“弱火”がポイント!じっくり時間をかけて焼くことで、長ねぎの甘味を引き出すのが、美味しく焼き上げるコツなのだとか。焼いている間にお聞きしたのが、冒頭でもご紹介した「雨の日はチヂミ」のエピソード。「焼いている音が雨の音に似ている」など、由来に諸説あれど、はっきりしたことはわからないのだそう。「子供のころ、雨が降って家に帰ると、アパート全棟からチヂミを焼くにおいがするんですよ!焼かなくてもお隣さんが持ってきてくれる(笑)。チヂミ専門店も、雨の日は満席です」。

チヂミ

ナレさんの楽しいお話をお聞きしながら、じっくり火を通すこと10分。弱火でも時間をかけることで香ばしい焼き色に。しかも甘くていい香り!さっそく焼き立てを試食した植野編集長、シャクシャクとねぎを噛みしめながら、「まわりがコーティングされているから、旨味がギュッと詰まってる。その旨味がまた粉にも出ているから、全部がおいしいんですよね」と、絶賛!ちなみに、今日のチヂミに合わせたのはマッコリ。「韓国人は、チヂミのときはなぜかチャミスルよりもマッコリを飲みたがるんですよね」とナレさん。

植野編集長

さて、もう一品は、今回の配信のために特別に教えていただくおつまみレシピ!韓国の屋台でおなじみだという「砂肝の炒め物」を、そら豆を加えてつくります。「お酒がすごくすすむんです。(dancyu Live!キッチンは)植野さんが飲みながらやってるイメージだったので……」というナレさんに、「どこでそんなイメージが!」と編集長も苦笑い。

ナレさんと編集長

「砂肝の炒め物」は、砂肝と青唐辛子、にんにくをごま油で炒めて、塩で調理するシンプルな料理。ナレさんはこれにそら豆を加えて、魚醤で味つけしていきます。砂肝は筋を取らなくても、断ち切るように薄く切れば問題なし!そして、火加減はチヂミと同じく“弱火”。「普段も強火はあまり使いません。お肉の場合は特に、強火だとかたくなりやすいので、できるだけ弱火でゆっくり火を通します」。

砂肝

にんにくの香りが立ったら砂肝を加え、色が変わったところで魚醤を加えます。「本当にゆっくり、じっくり火を通すんですね」と植野編集長。そら豆は皮付きのまま入れたら水を加えて、蓋をして蒸し煮。最後に青唐辛子を加えたら出来上がり!器に盛り付けたら、香りを立たせるために白炒りごまを指ですりつぶしてふるのも韓国の家庭料理ならでは。

砂肝の炒め物

「砂肝のサクッとした食感と噛みしめると出る上品な甘味、そら豆のちょっと青くさいような柔らかい甘味がすごく合う」と、試食した植野編集長。さらに「ぬくぬくと働きもせず、ソファで漫画読みながらテレビ見てるような人生じゃダメじゃん!ちょっとした刺激がないと!それが青唐辛子」と、いつもの植野節もプラス!ここで参加者から「合わせるのはマッコリがいいですか?」と質問が。ナレさんは「ビールがすごく合います!」と即答。編集長も「すっきり系の日本酒もいけるし、焼酎のソーダ割り、ガスの強くないスパークリングワイン。ポルトガルの微発砲ワイン、ビーニョベルデでも」とアドバイス。ぜひ参考にしてください。

植野編集長

今回教わったレシピはどちらも、身近な材料で手軽につくれるのが嬉しいですよね。ぜひ、アーカイブ動画で細かい調理のコツをつかんでから、挑戦してみてください。お酒の用意もお忘れなく!

集合

プロの料理人の技をじっくり見ながら、リアルタイムで質問もできる「dancyu Live!キッチン」。次回のライブ配信は5月18日19時~、京都の大人気料理店「食堂おがわ」の小川真太郎さんをお迎えします!お楽しみに!

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文:大沼聡子 撮影:佐藤侑治

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大沼 聡子

大沼 聡子 (編集者・ライター)

家庭科教師だった母親の影響で、小学生の頃から料理雑誌を愛読。現在はレシピ本の企画・編集のほか、食まわりの記事を雑誌・ウェブ等で執筆している。趣味は世界各国の料理をつくること、食べ歩くこと。