dancyuムック「おかず上手になる」と連動した第10回「dancyu Live!キッチン」は、東京・駒場東大前「菱田屋」の菱田アキラさんを迎え、生姜焼きと焼売のつくり方を習いました。プロのコツを満載の配信はアーカイブでも見られますよ!
師走に突入し、朝から冷え込んでいたにもかかわらず、お店の厨房に立っているときと同じ、菱田屋オリジナルの白Tシャツで元気に登場した菱田さん。それを見越していた植野編集長も、白Tシャツでお出迎え!今回は、「豚の生姜焼き」と「焼売」を実演していただきました。「菱田屋」の2大メニューとあって、「正月とクリスマスが一緒にきた感じ!」と、植野編集長の期待もマックス!
今回はdancyuムック「おかず上手になる」との連動企画。そこで、「生姜焼き」のほか、菱田屋の定食に欠かせない基本アイテム「キャベツのせん切り」を見せていただきました。まずは大胆にスパッと水平に横半分に切ると、「使うのは上半分だけです」と菱田さん。お店では、薄くて柔らかい葉の部分だけを生で食べるせん切りに使い、残りは加熱調理する回鍋肉や餃子などに使うのだそう。配信中に「そう切るんですね!いきなり目から鱗」というコメントも寄せられた、菱田流・せん切りのコツはぜひ、アーカイブ配信をご覧ください!
さあ、お次は「焼売」です。「ウチの焼売は肩ロースを使います」と調理台に取り出したのは、ドーンとでっかい塊!これを刻んで叩くという、手間を惜しまないからこそのおいしさ。同じ肩ロースでも、首に近い部分は繊維がかたいので細かく刻んで叩き、柔らかい部分はそれよりも粗く刻むのだそう。同じ素材でも、部分によって異なる特徴を見極めて調理の仕方を変えるのは、菱田さんらしいこだわりです。
さて、中国料理店で修業を積んだ菱田さんが普段愛用しているのは、中華包丁です。肉を刻んで叩くときも、重みをいかすことができるのだそう。ほかにも便利なポイントをたくさん聞いた植野編集長、「僕も番組企画で買ったんですけどね……。使います!」と、しまいこんでいた調理道具への決意を新たに!?こうして刻んだ豚肉で肉ダネをつくり、いったん冷蔵庫で冷やします。詳しいレシピは、dancyuムック「おかず上手になる」も参考にしてくださいね。
できあがった肉ダネを皮で包んだら、キャベツを敷いた蒸籠へ。この焼売のフォルム、なんだか不思議な形じゃありませんか?そう、ポイントはこのくびれ!「ハンバーグは真ん中を押すじゃないですか。焼売は横にウエストをつくってあげると火が通りやすい。あと、蒸している間に重力でつぶれてくるんです。最初は長方形でも、蒸し終わると正方形になっているイメージです」と菱田さん。
もう一品の「豚の生姜焼き」に使うのも、焼売と同様に肩ロースです。厚みは、「厚すぎず、薄すぎない3mmがいい」と菱田さん。肉に負けないように、玉ねぎも火が入っても存在感がちゃんと残る厚さに切ります。実際に、調理する手もとを動画で見ると、定番料理のブラッシュアップにも役立つコツが満載です!焼売の蒸し上がり時間に合わせて、菱田さんが生姜焼きを焼き上げると、スタジオ中に生姜と醤油の香りが漂い、撮影スタッフまでごくりと喉を鳴らしたのでした。
蒸籠からも白い湯気が上がり、2品が同時に完成しました。試食する植野編集長、まずは生姜焼きをパクリといって、間髪入れずに白飯をかき込む!そして、カメラに向かって蒸し上がった焼売を見せつけてから、またパクリ!「最高です!これまでに何度も食べてますが、生姜焼きはシンプルなんだけどフレッシュさがある。焼売はゴロゴロの肉を細かい肉でつないでて、肉を食べているという感じがすごい。もう進めてて~、食べるから(笑)」。
最後は、植野編集長が恒例の(?)ダジャレで締めくくりました。「肩ロースのおいしさを語ろーす!」。
プロの料理人の手元をじっくり見ながら、リアルタイムで質問もできる「dancyu Live!キッチン」。食いしん坊倶楽部メンバーのみなさん、次回は年明け1月26日(水)の夜に配信予定です!お楽しみに!
文:大沼聡子 撮影:中垣美沙