今年一年どんな年でしたか?よく食べ、よく飲み、よく笑いましたか?2019年はdancyu食いしん坊倶楽部が発足した記念すべき年。その締めくくりも当然食いしん坊らしく……というわけで、12月上旬に開催した、その名も“ご縁をつなぐ大忘年会”の様子をお届け!
今回は、食いしん坊同士の“ご縁をつなぐ大忘年会”ということで、立食形式での開催。数百名の中から抽選で選ばれた50名が集った。
目玉は、年末らしく豪華なゲストシェフによるコース料理。なんと、今年、軽井沢に自身のレストラン「LA CASA DI Tetsuo Ota」を開いた時の人、太田哲雄シェフが会のためにわざわざ駆けつけ、参加者の目の前でライブクッキングを披露!“世界で一番予約が取れないレストラン”とうたわれたスペインの三つ星レストラン「エル・ブジ」を始め、イタリア、スペイン、ぺルーの名だたるレストランで磨いたその腕を存分に振るってもらった。
今夜限りの全9品のコースには、太田シェフが修業した各国の食材と、自身の故郷であり現在店を構える信州の食材をふんだんに使用。dancyu8月号「豚肉最強」でレシピを紹介してくれたペルーの国民食「チチャロンサンド」を筆頭に、太田シェフが現地での生産を支え輸入販売も手がけている「アマゾンカカオ」を使ったパスタやデザート、そして、植野編集長たってのリクエストで、通常は店でも提供していない「ペルー風魚介のセビーチェ」が特別に組み込まれるなど、全てが主役級の華やかなメニューが揃った。
また、「日本ビール」のコンパクトな最新式ビールサーバーや、栃木県は足利市の人気醸造所「ココ・ファーム・ワイナリー」のワインも登場し、太田シェフの料理に華を添えた。
この豪華な宴には、参加者たちも大興奮!「以前太田シェフの出演番組を見ていたので、今日は目の前で料理をしてもらえるなんて夢みたい」と興奮する男性や、「こんなにカカオのアレンジの仕方があるなんて知りませんでした」と目を輝かせるカカオ好きの女性の姿が印象的だった。
サプライズはこれだけではない。当日は、植野編集長自ら豊洲市場で仕入れてきた青森県大間産のマグロも急遽登場。自ら腕を振るい、煮切り醤油で和えた刺身風の一品と、塩とオリーブオイルで焼き物に仕立てる姿に、「編集長の料理姿も見られるなんて!」と、植野ファンは大喜び。
会の中盤には、全員にもれなくプレゼントが当たる大抽選会がスタート。dancyuの誌面にも登場したステーキナイフに始まり、編集長がこれまで訪れた取材先で手に入れた“植野のお土産シリーズ”や、現在300人待ちとの情報もある太田シェフ手作りの「アマゾンカカオのポップコーン」まで、豪華景品が続々登場。誰かが当たるたびに自然と拍手や歓声が上がり、会場は和やかな雰囲気に包まれた。
「年末なのでおいしいものが食べたくて」と申し込んだという女性は、「立食なので、いろいろなテーブルの方とも話しやすかった。こういった会に参加するのは初めてで、勇気を出して申し込んでみたけど、1人でも参加しやすくて嬉しかったです」と、“新しいチャレンジ”に満足げ。また、最年少と思われる20代女性は、「同世代の友人に食の価値観が合う人がいなくて寂しかったけど、今日は幅広い世代の食いしん坊の人たちと出会えて楽しい!」と、まさに会の趣旨そのものを堪能してくれたようだ。
一方、20年近く愛読しているという熱心な読者の参加も目立った今回。「dancyuは、“おいしいものをみんなで仲良く楽しもう”という精神にあふれた雑誌。その感じが今日の会にもあふれていて、とっても素敵」とのあたたかい感想も寄せられた。
来るべき2020年も、dancyu食いしん坊倶楽部だからこそできる様々な企画やプロジェクトを考案中だ。知って、食べて、楽しみ、支え合う。これからも食いしん坊の皆さんと楽しくおいしい時間を分かち合うことを心に誓って、「来年も、食いしん坊がますます元気に、日本を笑顔にできるように、カンパーイ!」(植野)。
(太田シェフの「チチャロンサンド」のレシピが登場する本誌8月号もぜひご覧ください)
文:白井いち恵 写真:富貴塚悠太