「dancyu食いしん坊倶楽部」がついに本格始動!記念すべき第1回イベント「クラフトジン・ナイト」が8月29日(木)に開催されました。ジン好きからビギナーまで、様々な“部員”たちが集ったその模様を、ご紹介します。
「ようこそ、クラフトジン・ナイトへ!」。
植野編集長の乾杯の音頭で幕を開けた今宵の目玉は、本誌9月号の第2特集「クラフトジンの時間です。」で紹介した、今飲むべき15種のジン。誌面に登場した銘柄を実際に飲み比べできるまたとない機会とあって、開始早々、会場は熱気に包まれた。なかでも、編集部オススメの飲み方として振る舞われた、イギリス・アイラ島の「ザ ボタニスト」のジントニックと、鹿児島・日置市の「コマサ ジン 桜島小みかん」のお湯割りは大好評!特に後者は、お湯で割ることによってさらにジンの香りが広がるという目からウロコの味わい方。参加者全員が“初体験の飲み方”ということで、ジンの新たな魅力に開眼した人も多かった。
とっておきの催しはまだ続く。9月号にも登場した“ジン識者”のゲスト2名――ジンフェスの企画者で現在の国内のクラフトジンブームの牽引役である三浦武明さん(右)と、人気酒販店「いまでや」の白土暁子さん(中央)――を迎え、植野編集長と3名でのトークセッションが行われた。
最後には質疑応答の時間も設けられ、「どんな言葉で伝えたら好みのジンに出会えるか」という酒好きの“部員”からの直球質問には、「“ホッとする味が飲みたい”とか、感覚的な気分を表す言葉を伝えると、選び手は薦めやすい。今日はぜひ色々味わってみて」(白土)という心強いアドバイスが。トークセッション終了後も、ボトルが並ぶバーカウンターに列が途切れることはなかった。
ちなみにこの日、早々に“完売”となったのは、ジン好きの間で話題沸騰中の、岐阜・郡上八幡は「辰巳蒸留所」の「アルケミエ ジン」。香りが特に素晴らしいとの声が多く、あえて割らずにストレートかロックで楽しむ人の姿が目立った。また、“飲む香水”と呼ばれるフランス・パリの「ディスティレリ・ド・パリ ジン ベル・エール」や、牡蠣の殻を使った変わり種である広島・廿日市市の「桜尾ジン・リミテッド」、柑橘系の香りで特に女性に好評だった奈良・御所市の「橘花ジン」なども人気を集めた。
当日相席になった縁で様々なジンを味見し合えたという女性グループなど、“部員”同士の出会いを喜ぶ声もたくさん聞かれた。
“食いしん坊”という共通項で結ばれた楽しみ上手の大人たちは打ち解けるのも早い。毎回、どんな同好の士と出会えるかというのも、当倶楽部のお楽しみの一つかもしれない。
文:白井いち恵 写真:富貴塚悠太