2019年2月3日、節分の日。Bean to Bar(ビーン・トゥ・バー)チョコレートが主役のイベントを、昼と夜に開催しました。昼に行われた「カカオ豆からつくるチョコレートづくり」ワークショップをレポートします!
2019年2月3日。富ヶ谷にあるBean to Bar(ビーン・トゥ・バー)チョコレート専門店「Minimal(ミニマル)」に、香ばしい焼きたてのカカオ豆からチョコレートをつくるために10人の参加者が集まりました。
まずは、講師をつとめる山下貴嗣さんの挨拶です。
今日は2種類のカカオ豆を使って、チョコレートをつくります。カカオ豆の種類によって、味わいと香りの違いを知っていただけるので、存分にカカオ豆とチョコレートの魅力を体感してください!あ、今日は節分ですが、くれぐれもカカオ豆は撒かないようにお願いしますね(笑)
店内は笑い声が溢れ、ワークショップが始まりました。
山下さんが用意してくれたカカオ豆は、ガーナ産とベトナム産の2種類。焙煎したてのカカオ豆は、すでにチョコレートの甘い香りを漂わせています。
チョコレートづくりは、カカオ豆の殻むきからスタート。ピーナツのような硬い殻をグッと握って、パキッとむくと、カカオニブと呼ばれる核が姿を見せました。
見た目がほとんど同じ2種類のカカオ豆を食べ比べてみると、違いは歴然です。
山下さんが解説をします。
ガーナ産のカカオ豆は、僕たちがよく知るチョコレートの風味がして、なんだか懐かしい気持ちになりませんか?日本でつくられているチョコレートの7割がガーナ産のチョコレートなんです。ベトナム産は、酸が強くてビックリするでしょう。カカオ豆って、僕たちが知っている以外にも数え切れないぐらい個性があります。今日がみなさんにとって、奥深いカカオの世界を知るキッカケになったら嬉しいです。
せっせ、せっせと心を込めてむいたカカオ豆は、フードプロセッサーで細かく砕きます。粉砕を続けるうちに、カカオ豆から油分が出てきてどろっとしたペースト状になってきました。蓋を開けると、まったりとしたナッツの香りが鼻をくすぐります。ペースト状になったカカオ豆は、どんな味わいがするのでしょうか。みなさん、おいしいチョコレートへの期待を募らせ、口に運びます。
ガーナ産のカカオ豆を味見した人は、
「にがーい!!」
一方、ベトナム産のカカオ豆の味わいは、
「すっぱーい!!」
あちこちから、率直な感想が飛び交います。
まだまだおいしいチョコレートには遠いようです。
さらに攪拌を続けます。カカオ豆100gに対して、砂糖を40g加えるので、チョコレートのカカオ分は71.4%。一般的には、苦くて渋い味わいのハイカカオチョコレートに分類されますが、果たして味わいはいかに――。
試食をした人の顔には、パッと笑顔が咲きました。
苦労してカカオ豆の殻をむいて、砕いて、挽いて、やっとおいしいチョコレートに近づいてきたようです。山下さんが、語りかけます。
食べ物ってつくる環境や、自分の想い入れで仕上がりも変わってくるから面白いですよね。みなさんが気持ちを込めてつくったチョコレート、絶対に美味しいものになりますよ。
さぁ、ビーン・トゥ・バー・チョコレートの完成は、もうすぐです!
型に移したチョコレートを、冷凍庫で20分冷やしたら完成です!
ひと口食べれば、カカオ豆と、手づくりの想い出が蘇るオンリーワンのチョコレート!
ご参加いただいたみなさん、本当にありがとうございました。
写真:萬田康文