
バターで炒めたとうもろこしとベーコンを主役にしたちらし寿司は、みんなが集まる食卓にピッタリのもてなし料理。休日のランチにパスタをつくるような手軽さで、ちらし寿司をもっと身近に、もっと楽しく味わおうというこの連載。第26回は「コーンバターとベーコンのちらし寿司」を、マイマイ先生こと料理家の真藤舞衣子さんに教わりました。
友人や家族が集う機会も多い連休。どーんと盛り付けておけばみんなが自由に味わえるちらし寿司は、もてなしの場面の心強い味方になる。たとえば会話が弾みすぎて少し時間が経っても、美味しさが変わらず長〜く楽しめるちらし寿司をもっと知りたい! マイマイ先生、いい具材の組み合わせを教えてください。
「秋が深まるにつれて甘味を増していく、とうもろこしを使ったちらし寿司はいかが? バターで香ばしく炒めたとうもろこしと合わせるのは、厚切りのベーコン。コーンバターの甘塩っぱい味わいとベーコンの旨味が、白ワインビネガーでつくる寿司飯と相性抜群なんですよ」(真藤さん)
| とうもろこし | 1本 |
|---|---|
| ベーコン | 150g(厚切り) |
| 枝豆 | 200g |
| ルッコラ | 1株 |
| 塩 | 小さじ1/2 |
| 黒胡椒 | 小さじ1/2 |
| バター | 大さじ1 |
| オリーブオイル | 少々 |
| ★ 寿司飯 | |
| 米 | 2合 |
| 昆布 | 10g |
| 水 | 360ml(米と同量が目安) |
| A | (*1) |
| ├ 白ワインビネガー | 大さじ2 |
| ├ きび砂糖 | 小さじ2 |
| └ 塩 | 小さじ2(*2) |
*1 Aはよく混ぜておく。
*2 天然塩は小さじ1、食塩は塩味が強いので半分の量から調整するとよい。
水、昆布を入れて1時間ほど吸水させた米を炊く。
深めの大皿や大きめのボウルに炊き上がったご飯を移す。Aをよく混ぜてご飯にまんべんなくかけ、団扇などで軽く扇ぎながらしゃもじで切るようにご飯をほぐしていく。粘りが出てしまうので、混ぜ返さないようにするのがポイント。湯気が落ち着いたら扇ぐのを止める。
*寿司飯についてさらに詳しい解説は、こちらをチェック
とうもろこしは外皮をむいて薄皮を残しておく。沸騰した蒸し器にとうもろこしを入れ、中火〜強火で約5分蒸す。蒸し器がない場合は、鍋に湯を沸かし、湯量の2%の塩ととうもろこしを入れて5分ほどゆでる(後で炒めるので、蒸し時間・ゆで時間は少し短めに)。
加熱したとうもろこしはしっかり冷ます。薄皮をむき、粒の根元に包丁を入れて芯から取り外す。
枝豆は鍋でゆでてさやから取り出す。ルッコラはさっと洗って水気をとっておく。

熱したフライパンにオリーブオイル少々を入れ、さいの目切りにしたベーコンを加えて中火で炒める。塩、黒胡椒をふり、焼き目がついたら皿に取り出す。同じフライパンにとうもろこしとバターを加えて炒める。塩をふり、とうもろこしの粒がざっくりとほぐれてバターの香りが立ったら皿に移す。

皿に寿司飯を広げ、葉先をちぎったルッコラを満遍なくのせて、スプーンでバターコーンを少量ずつおいていく。さらにベーコン、枝豆を全体に散らす。仕上げに黒胡椒とオリーブオイルともに少々(分量外)をふる。

とうもろこしの黄色、ベーコンのピンク色、そしてルッコラと枝豆の緑が目に映える一皿。ざっくりとすくって頬張れば、とうもろこし本来の甘味に程よい塩味、そしてバターの香りとまろやかなコクが口の中でプチプチと弾ける。そこに旨味がギュッと詰まった厚切りベーコンに、ほっくりとした味わいの枝豆、シャキシャキとしたルッコラの爽やかな苦味、白ワインビネガーの寿司飯の果実味を感じる柔らかな酸味が重なっていく。
皿の上の鮮やかな色合いのように、食べ進めるごとにフレッシュな気分になる美味しさ。この時期に出回る麦芽量が多めのビールや、ホップの苦味と爽やかさが際立ったIPAなどのクラフトビールがバッチリ合う! コーンバターとベーコンのちらし寿司を囲んで、楽しい秋のひと時を過ごしましょう!


東京生まれ。会社勤務を経て、京都の大徳寺塔頭(たっちゅう)にて1年間生活。フランスに料理留学後、発酵研究家、料理家の活動を開始。雑誌や書籍、料理教室、講演など多方面で活躍。近著に『サバの味噌煮は、ワインがすすむ』(小泉武夫氏と共著、日経BP)、『つくりおき発酵野菜のアレンジごはん』(主婦と生活社)がある。
文:宮内 健 写真:伊藤徹也