日曜は、ちらし寿司をつくる。
【2つの具材を切ってのせるだけ】〆鯖とクレソンのクイックちらしは、サラダのように軽やかな美味しさ

【2つの具材を切ってのせるだけ】〆鯖とクレソンのクイックちらしは、サラダのように軽やかな美味しさ

〆鯖を使って超簡単につくれちゃうシンプルなちらし寿司は、シャキッとした食感のクレソンが主役!休日のランチにパスタをつくるような手軽さで、ちらし寿司をもっと身近に、もっと楽しく味わおうというこの連載。第13回は「〆鯖とクレソンのちらし寿司」を、マイマイ先生こと料理家の真藤舞衣子さんに教わりました。

雨が続くと気持ちもぐずつきがち。こんな日には、爽やかに酸味を感じる料理が食べたくなる。とはいえ、そういう時って料理することすら億劫になるものでして……。マイマイ先生、だらっとした気分の日でも簡単につくれて、心もリフレッシュするようなちらし寿司ってないですかね?

「そんな時は、〆鯖とクレソンのクイックちらしがお薦めです! 〆鯖や寿司飯の酸味の爽やかさはもちろん、クレソンの山葵のような辛味がまたいいんです。つくり方も調味済みの寿司酢を混ぜたご飯に、切った〆鯖と生のクレソンをちぎってのせるだけ。〆鯖も切り分けられているものを買えば、包丁すら使わないですから。簡単すぎるぐらいに簡単だけど、気分が上がる美味しさですよ」(真藤さん)

「〆鯖とクレソンのちらし寿司」のつくり方

材料材料 (2人分)

〆鯖半身(市販のもの)
クレソン2束
オリーブオイル適量(好みで)
黒胡椒少々(好みで)
★ 寿司飯
・ 米1合
・ 昆布5g(乾燥)
・ 水180ml(米と同量が目安)
・ 寿司酢大さじ1.5(*)

*市販の調味済み寿司酢を使用。真藤さんは甘さ控えめの飯尾醸造「富士手巻き寿司酢」を使っている。

1寿司飯をつくる

水、昆布を入れて1時間ほど吸水させた米を炊く。

深めの大皿や大きめのボウルに炊き上がったご飯を移す。ご飯に寿司酢をまんべんなくかけて、団扇などで軽く扇ぎながらしゃもじで切るようにご飯をほぐしていく。粘りが出てしまうので、混ぜ返さないようにするのがポイント。湯気が落ち着いたら扇ぐのを止める。

*寿司飯についてさらに詳しい解説は、こちらをチェック

2材料を切って、皿に盛り付ける

〆鯖は1cm厚に切る。クレソンは水を張ったボウルで振り洗いする。水気をよく切り、葉先を手でちぎる。茎の部分も3~4cm程度の長さにちぎる。

皿に寿司飯を広げて〆鯖を端から重ねるように並べていき、クレソンを添える。食べるときに好みでオリーブオイルや黒胡椒をかける。

材料を切って、皿に盛り付ける
クレソンは包丁で切るよりも手でちぎる方が、アクも出にくく食感が良くなる。
皿に盛り付けて仕上げる
好みでオリーブオイルを適量かけて食べる。
材料を切って、皿に盛り付ける
胡椒を少量振って食べても美味しい。

もはや「ちらして」すらいない、極めてシンプルな佇まい。しかし、〆鯖とクレソン、そして寿司飯を同時に頬張ると、完璧な味わいのバランスに目を見張る。〆鯖の凝縮された旨味とまろやかな酸味、寿司飯の持つ米本来の甘味と酢のきりっとした酸味。そのいずれも本来ならメインを張れる立場だけれど、このちらし寿司においては裏方に回ってクレソンを引き立てている。もっと言えば、名脇役であるはずのクレソンが主役を食ってしまうほど魅力的に感じられるのだ。そう、これはクレソンの鮮烈な辛さと青々とした風味を堪能するサラダのようなちらし寿司。好みでオリーブオイルや黒胡椒を少量かければ、これがまた日本酒やワインとばっちり合う味わいになる。

「ワインなら甲州の白や醸し(オレンジワイン)あたりが合いますね。脂ののってる鯖ならロゼもいいですよ」(真藤さん)

腹が減っているのに料理をするには面倒な時、実に気軽につくれるクイックちらし。なのだけれど、これは全然テキトーな料理じゃない。たとえば来客時のもてなし料理として出しても間違いなく喜ばれる、感動の一皿なのだ!

皿に盛り付けて仕上げる

教える人

真藤舞衣子 発酵研究・料理家

真藤舞衣子 発酵研究・料理家

東京生まれ。会社勤務を経て、京都の大徳寺塔頭(たっちゅう)にて1年間生活。フランスに料理留学後、発酵研究家、料理家の活動を開始。雑誌や書籍、料理教室、講演など多方面で活躍。近著に『サバの味噌煮はワインがすすむ』(小泉武夫氏と共著、日経BP)、『つくりおき発酵料理のアレンジごはん』(主婦と生活社)がある。

文:宮内 健 写真:伊藤徹也

宮内 健

宮内 健 (編集者、ライター)

1971年、東京生まれ。音楽誌『bounce』『ramblin'』編集長を歴任し、フリーランスの音楽ライター、編集者として長らく活動している。2010年以降「食」や「酒」に関してもテリトリーを広げ、2018年から2024年まで『dancyu』編集部に在籍。数々の特集記事の企画編集や執筆を手掛けた。