日本酒に合う!韓国つまみレシピ
【韓国在住料理研究家が教える】生姜が決め手!「白玉団子入りわかめスープ(セアルシムミヨックッ)」は、酒を飲んでいる時にも飲んだ翌朝にも欲しくなる逸品

【韓国在住料理研究家が教える】生姜が決め手!「白玉団子入りわかめスープ(セアルシムミヨックッ)」は、酒を飲んでいる時にも飲んだ翌朝にも欲しくなる逸品

甘味や辛味が強くて味の濃いイメージがある韓国料理には、ビールやサワー、韓国焼酎なんかを合わせがち。ですが、実は日本酒に合う韓国料理も多いんです。そこで日本酒をこよなく愛す韓国人料理人に、日本酒に合う韓国料理のつまみメニューを教わる短期集中連載。第6回はソウル市内で料理教室を開く料理研究家のリ・ジェリョン(李宰蓮)さんに、とろけるおいしさのわかめスープと簡単につくれる酒肴を習いました。

わかめを炒め、丸ごと玉ねぎでだしを取るのがポイント

誕生日やお祝いごとがある時、あるいは子供を産んだ女性が産後の肥立ちによいとして食べられたりと、韓国人にとってわかめスープ(ミヨックッ)は特別な料理なのです。もちろん日常的にも食卓にのぼることが多いわかめスープは、「お酒を飲む人にとってもいい料理」と、リ・ジェリョンさんはいいます。ミネラルを豊富に含むわかめは二日酔いの予防・回復にも有効な食材で、あたたかいスープは弱った胃腸にやさしい。たしかに酒のつまみにもよさそう!

「ミヨックッはわかめと一緒に牛肉を入れて炒めるのが一般的ですが、今回はわかめと野菜だけでつくるレシピをお教えします。丁寧につくれば肉を使わなくてもしっかりおいしく仕上がりますよ」(ジェリョンさん)

今回ジェリョンさんが教えてくれるわかめスープには、白玉団子が入ります。

「団子の小さくて丸い形が“鳥の卵(セアル)”に似ていることからそう呼ばれています。昔は無病息災を願って、冬至の時に小豆粥に入れて食べられていました。ミヨックッにもこの団子を入れて食べることが多いんですよ。団子に生姜の搾り汁を入れるのは、母から教わったつくり方です」(ジェリョンさん)

“セアルシムミヨックッ”のつくり方

材料材料 (2~3人分)

塩蔵わかめ30g(*1)
玉ねぎ1/2個
昆布だし400mL
韓国醤油小さじ2(クッカンジャン*2)
えごま粉末大さじ2
もち米粉小さじ1(水溶き)
えごま油少々
★ 団子
・ もち米粉1/2カップ
・ 生姜大さじ2(搾り汁)
・ 塩少々

*1 わかめはざく切りにして水で戻す。つけた水はとっておく。
*2 塩分濃度が高く、色が薄い醤油。日本の薄口醤油でも代用可。

1団子の下ごしらえ

ボウルにもち米粉と塩を入れる。生姜汁を3回程度に分けて入れながら練っていく。生地がまとまったら6等分にして丸める。熱湯で3分ほど下ゆでし、冷水にとる。

団子の下ごしらえ
団子の下ごしらえ
団子の下ごしらえ
団子の下ごしらえ
団子の下ごしらえ
団子の下ごしらえ

2わかめを炒める

鍋に昆布だし大さじ3を入れて中火にかける。沸々してきたらわかめを入れ、醤油を回しかけて炒める。この時、なるべく鍋の中は触らずに置いておくと綺麗な仕上がりになる。

わかめを炒める

3えごま油を入れ、さらに炒める

わかめの色が変わって香りが立ってきたらえごま油を加えて、鍋の中をかき混ぜながら炒め、油を乳化させる。

えごま油を入れ、さらに炒める

4だし汁を加えて煮る

3に残りの昆布だしを入れて3分程煮込み、わかめの戻し汁200mLと玉ねぎを切らずにそのまま入れて蓋をして、10分ほど煮る。玉ねぎはスープのだしとして入れる。

だし汁を加えて煮る

5団子を煮て仕上げる

4にえごま粉末と水溶きもち米粉を入れ、5分ほど煮る。味見をして、味が足りない場合は塩を少々入れて整える。団子を入れ、3分ほど煮て完成。

団子を煮て仕上げる
完成
ちなみにスープのだしとして煮込んだ玉ねぎも、皿に盛って塩と黒胡椒とオリーブ油を少々かければ、立派なおかずに!

スピード酒肴、豆もやし炒め

わかめスープの付け合わせとして、手早くつくれて酒が進む「豆もやし炒め(コンナムルポックム)も教わりました。

“コンナムルポックム”のつくり方

材料材料

豆もやし200g(*)
A
・ サラダ油大さじ1.5
・ 胡麻油大さじ1.5
小さじ2
すり胡麻小さじ1
80mL

*豆もやしのひげは取っておく。

1豆もやしを蒸し炒めにする

鍋にAを入れてから豆もやしと水を入れて、蓋をして中火にかける。沸騰してきたら塩を入れてよく混ぜる。ふたたび蓋をして3分ほど蒸し炒めにして、すり胡麻をかけて仕上げる。

豆もやしを蒸し炒めにする
旨味の強い豆もやしは、塩と胡麻の味だけでも十分に旨い。
完成
香り高いわかめは少しとろっとしていながらも、海藻ならではの歯応えが残っている。えごまの風味と野菜の旨味をしっかり感じるスープのとろみと相まって、舌に絡みつくような旨さ。白玉団子は噛めばむっちりした食感で、奥から生姜の風味が滲み出る。にごり酒の上燗などと合わせれば、風呂に浸かっているような心地よさだ。

教える人

リ・ジェリョン(李宰蓮) 韓国菜食料理研究家

リ・ジェリョン(李宰蓮) 韓国菜食料理研究家

韓国・釜山出身。韓国の大学院で食文化を研究したのち、教授として世界の食文化や韓国伝統食文化などについて15年にわたり教鞭を執る。その傍ら、韓国と日本を行き来しながら「クッキングスクール・リマ」にてマクロビオティックを学び、日本CI協会が認証する公式インストラクターの資格を習得。韓国でマクロビオティック料理教室「MACRO+V」を運営し、韓国の伝統料理や精進料理にマクロビオティックの考えを取り入れた菜食料理を伝えている。Instagram @jaeryunlee

文:宮内 健 写真:熊谷直子