一口頬張るとラベンダーとレモンの香りがふわっと広がる、軽やかな味わいのパウンドケーキです。華やかなおいしさが魅力のハーブとスパイスのお菓子レシピを、菓子研究家の長田佳子さんに教えてもらいました。
長田さんが主宰する「foodremedies」の remedies(レメディ)は、「癒やし」や「治療する」という意味をもちます。甘いお菓子が体に悪いものではなく、人を癒やすものになったら、という思いから命名。
そんな長田さんのお菓子に欠かせないのが、ハーブとスパイス。ちょっとお菓子に加えるだけで自然な香りが広がり、華やかなおいしさになるから不思議。軽やかな口当たりも魅力です。
バター | 150g(食塩不使用) |
---|---|
きび砂糖 | 145g |
卵 | 2と1/2個(Mサイズ) |
薄力粉 | 140g |
ベーキングパウダー | 2g |
レモンの皮のすりおろし | 1個分 |
レモン汁 | 1個分 |
牛乳 | 10ml |
ラベンダー | ひとつまみ(ドライ) |
★ アイシング | |
・ 粉糖 | 200g |
・ ジンジャーパウダー | ふたつまみ |
・ レモン汁 | 50ml |
★ 飾り用 | |
・ ラベンダー | 適量(ドライ) |
・ ラベンダーの葉 | 適量(フレッシュ) |
・材料はすべて室温に戻す。
・ラベンダー(ひとつまみ)はすりつぶす。
・牛乳は湯煎で温める。
・型にオーブンペーパーを敷く。
・オーブンを170℃に予熱する。
ボウルにバターときび砂糖を入れ、ハンドミキサーでクリーム状になるまで空気を含ませるように混ぜる。
別のボウルに卵を入れて溶きほぐして湯煎にかけ、②に3~4回に分けて加え、そのつど乳化するまでよく混ぜる。
③のボウルの上に万能漉し器を置き、薄力粉、ベーキングパウダー、すりつぶしておいたラベンダーを入れる。
④の漉し器の中身をふるいながら加え、ゴムベラで粉っぽさがなくなるまでゆったりと大きく混ぜる。
レモンの皮とレモン汁を加えてよく混ぜ、牛乳を加えてツヤが出るまで混ぜる。
型に流し入れて表面をならし、170℃のオーブンで45分を目安に焼く。焼けたら型からはずし、網にのせて完全に冷ます。
ボウルに粉糖、ジンジャーパウダー、レモン汁を入れて泡立て器でよく混ぜる。
⑦の下にバットを置き、アイシングを全体にかけ、そのまま乾かす。仕上げに飾り用のラベンダーをふり、ラベンダーの葉をのせる。
フランス菓子店やオーガニックレストラン等に10年勤務ののち、2015年に「foodremedies」(フードレメディ)を立ち上げる。ハーブやスパイスなどを使い、アロマが広がるようなおいしいお菓子を研究しながら、教室をはじめ、農家や食品メーカー等とともに商品開発に取り組む。現在は山梨県甲州市にラボを構え、活動中。
この記事は四季dancyu 2023 春に掲載したものです。
文:松原京子 写真:木村 拓