塊肉でつくる肩ロースおかず
レーズンの甘味と豚肉の旨味が調和した"スタッフドポーク"

レーズンの甘味と豚肉の旨味が調和した"スタッフドポーク"

レーズンの甘味が溶け込んだ玉ねぎとにんにくを、かたまりの肩ロース肉にぎゅっと詰めてこんがりとローストします。オーブンを使わず、フライパンつくれるのも魅力的。豚肩ロースのブロック肉を使った豪快な料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“スタッフドポーク”のつくり方

豚肉にフィリングを詰めたら、タコ糸で全体を巻いて形を整えてから火を通すのがポイントです。

材料材料 (4~6人分)

豚肩ロース肉600g(かたまり)
小さじ1と1/4
胡椒少々
★ マリネ液
・ 白ワイン大さじ2
・ ローリエ1枚分(手で裂く)
・ レモン4枚(半月切り)
★ フィリング
・ レーズン大さじ3
・ 玉ねぎ1/2個分(みじん切り)
・ にんにく1/2片分(みじん切り)
・ 生パン粉20g
・ バター大さじ2
・ パセリ大さじ2(みじん切り)
・ 塩小さじ1/5
・ 胡椒少々
サラダ油大さじ1
★ つけ合わせ
・ 新じゃが8個(小)
・ サラダ油大さじ1
・ 塩少々
イタリアンパセリ適量

1豚肉にナイフを貫通させる

豚肉は中心にペティナイフで刺して切り込みを入れながら貫通させる。

2マリネする

塩、胡椒を全体にまぶしてボウルに入れ、マリネ液の材料を加えて混ぜ、1時間ほどおく。

3フィリングをつくる

レーズンは水に浸してもどし、やわらかくなったらザルにあげて水気を絞る。フライパンにバターを溶かして玉ねぎ、にんにくを入れてしんなりするまで炒め、レーズン、パン粉を入れて炒め合わせ、パセリ、塩、胡椒を加えて混ぜる。

4フィリングを詰める

豚肉の水気を拭き、切れ込みにスプーンでフィリングを入れる。

フィリングを詰める
豚肉の切れ込みにスプーンでフィリングを詰めていく。半分詰めたら、逆側の切れ込みから同様に詰めていく。

5タコ糸を巻く

豚肉の上下の切れ目の部分をつまようじで留めてからタコ糸で留め、全体にタコ糸を巻いて形づくる。

タコ糸を巻く
豚肉の切れ込み部分につまようじ4本を刺して留め、タコ糸をつまようじに引っ掛けながらしっかり留める。逆側も同様にして留め、フィリングが外に出てこないようにする。

6蒸し焼きにする

フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を入れて中火で全体に焼き目をつけ、蓋をして、途中上下を返しながら弱火で20~25分蒸し焼きにする。火を止めてそのまま10分ほどおく。

7つけ合わせをつくる

新じゃがは皮のまま洗 って耐熱の皿にのせ、ラップをふんわりとかけて600Wの電子レンジで6分ほど加熱する。半分に切り、サラダ油を熱したフライパンで切り口を色よく焼きつけ、塩をふる。

8仕上げ

豚肉のタコ糸、つまようじを取り、食べやすい輪切りにして器に盛り、つけ合わせとイタリアンパセリを添える。

完成

教える人

大庭英子 料理研究家

シンプルながら失敗なくつくれるレシピに定評がある料理研究家。特別な素材、調味料は使わず、余分な手間はそぎ落とした“引き算の料理”が身上。しみじみとおいしく、何度もつくりたくなる料理ばかりです。

※この記事の内容は、『技あり!dancyu豚肉料理』に掲載したものです。

技あり!dancyu 豚肉料理
技あり!dancyu 豚肉料理
A4変型 判( 112 頁)
2021年02月17日発売 / 880円(税込)

文:中村裕子 撮影:野口健志

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。