人気おつまみの筆頭に上がる、鶏の唐揚げ。ジューシーな肉の旨味はたまらない美味しさですが、鶏の皮もお酒が進むあてに。皮は苦手という人にも食べやすく、カリッとした食感はどのように生まれるのでしょう。お酒を愛する料理研究家の大原千鶴さんに、つくり方とそのコツを教えていただきました。
鶏肉の皮が残ったときにササッとつくれるあてです。鶏皮が苦手な方は、おそらくブルブルッとした食感が嫌なんだと思います。でもこれは、衣をつけて揚げているので食感はサクサク。粉山椒で香りをプラスしていて、ビールがぐいぐい進みます。
ポイントは鶏皮の水分をしっかり取ること。水分があると油はねしやすく、片栗粉がつきすぎてゴワゴワした食感になってしまいます。
少量の油で短時間でできるので、呑みながらでもつくっていただけます。表面がきつね色になったら取り出し、油きりをしたら完成です。塩と粉山椒だけで味が決まるので失敗いらず。もっと皮があったらなあ〜と思うくらい癖になる味です。
鶏皮 | 1枚(約50g) |
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米油 | 適量 |
片栗粉 | 適量 |
塩 | 少々 |
粉山椒 | 少々 |
鶏皮は8等分に切り、キッチンペーパーに挟んで水分を取る。
フライパンに米油を1cmくらいの高さまで入れて中火にかけて180℃に熱し、片栗粉をまぶした①の鶏皮を入れ、カリッと揚げる。
油をきって器に盛り、塩と粉山椒をふる。
京都・花脊の料理旅館「美山荘」が生家。小さな頃から自然に親しみ、料理の心得を学ぶ。現在は家族五人で京都の市中に暮らし、料理研究家としてテレビや雑誌、講習、講演など多方面で活躍。シンプルなレシピに定評があり、美しい盛りつけにもファンが多い。着物姿のはんなりとした京女の印象とは対照的に、お酒をこよなく愛す行動派。レシピはお酒を呑んでいる時に思いつくのが一番多い。近著「大原千鶴のいつくしみ料理帖」(世界文化社)がある。2023年4月より、オンライン料理レッスンもスタート。
文:西村晶子 撮影:福森クニヒロ