ピクルスをたっぷり入れた卵フィリングをふんわり食パンでサンドした、卵サンドの決定版。おいしさの秘密はゆで卵の黄身と白身の扱い方にあり。そこさえマスターすれば、ワンランク上のおいしさになる。料理研究家で、代官山の洋食店のオーナーシェフでもある坂田阿希子さんに、本格的な洋食店のサンドイッチを教わりました。
タルタル卵をパンの耳のところまで塗ってから耳を切り落とすと、どこを食べてもおいしい。これがサンドイッチの基本。
サンドイッチに使うからしは、イギリスではマスタードの代名詞にもなっている「コールマンズ」がベスト。フレンチマスタードとは違い、日本のからしのようなタイプのマスタード。鼻に抜けるツンとした辛味とコクが特徴。代用として和がらしでもいい。
食パン | 白・黒各4枚(12枚切り) |
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ゆで卵 | 4個 |
きゅうりのピクルス | 4本 |
塩 | 少々 |
胡椒 | 少々 |
マヨネーズ | 大さじ6 |
ウスターソース | 少々 |
からしバター | 大さじ4(*) |
パセリ | 適量 |
*バター50gに対し、からし小さじ2の割合
ゆで卵は半分に切って白身と黄身に分ける。白身は細かいみじん切りにし、キッチンペーパーで包んでゆっくりと絞り、余分な水分を抜く。
黄身はボウルに入れ、スプーンの背などでつぶして細かくする。
ピクルスをみじん切りにして水気を絞り、2のボウルに入れ、1の白身も入れる。
塩、胡椒、マヨネーズ、ソースを加えてよく混ぜる。
パンの片面にからしバターを塗り、2枚一組にする。1枚に4 をのせて広げて平らにならし、もう1枚でサンドする。
手で押さえてなじませ、ラップに包んで冷蔵庫で10分ほど置く。耳を切り落としてから切り分け、パセリを添える。食パン(黒)でも同様につくる。
フランス菓子店やフランス料理店で経験を重ね、独立。料理教室「studioSPOON」を主宰しつつ、昨秋、代官山に「洋食KUCHIBUE」をオープン。フランス料理やエスニック料理などジャンルを飛び越えておいしいものへの探究心が旺盛で、プロの手法と自らの経験を活かした生命力あふれる料理にファン多し。
※この記事の内容は、「dancyu定番シリーズ トーストとサンドイッチ」に掲載したものです。
文:松原京子 写真:木村 拓