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ディル、コリアンダー、バターは相性のよい取り合わせ。ここでは味ののった鮭を使って、秋の洋食をつくります。この料理に欠かせないのがマッシュポテト。粒マスタードを入れると味が締まり、鮭とのバランスも絶妙。鮭の旨味が混じったバターをからめていただくと最高です。
コリアンダーシードはレモンとセージを合わせたような爽やかな甘い香り。黒粒胡椒は未熟な実(グリーンペッパー)を皮ごと乾燥させたもので、爽やかでウッディな香り。ディルは肉や魚のくさみを抑え、後味をよくする。

| 生鮭 | 2切れ | 
|---|---|
| オリーブオイル | 小さじ1 | 
| バター | 15g | 
| ディル | 5~6本 | 
| コリアンダーシード | 小さじ1/2 | 
| 黒粒胡椒 | 少々(つぶす) | 
| ★ 粒マスタード入りマッシュポテト | |
| ・ じゃがいも | 2個 | 
| ・ バター | 10g | 
| ・ 粒マスタード | 大さじ1 | 
| ・ 塩 | 小さじ1/4弱 | 
| ・ 牛乳 | 1/4カップ | 
じゃがいもは皮をむいて一口大に切って水にさらす。じゃがいもを小さめの鍋に入れ、新たに水1/2カップを加えて蓋をし、弱めの中火にかけ、沸騰したら弱火にしてアルミホイルなどで落とし蓋をし、やわらかくなるまで15分ほどゆでる。
水分を残したまま、やわらかくなったじゃがいもをフォークまたはマッシャーでつぶし、バター、粒マスタード、塩を加えて混ぜ、さらに牛乳を加えてなめらかにする。
鮭は両面に塩小さじ1/2(分量外)をふって20分おく。水分が出たら洗ってキッチンペーパーで水気を拭く。

ディルは葉を摘み、コリアンダーシードはすりこ木などでつぶす。

フライパンにオリーブオイルを熱して鮭の皮目を下にして入れ、弱火で焼く。鮭にほぼ火が通ったら返し、バターを半量加え、溶けたバターをスプーンでかけながら焼き上げる。

器にマッシュポテトをのせてスプーンの背で広げ、その上に5の鮭を盛りつけ、フライパンに残ったソースをかける。鮭の上に残りのバターをのせ、胡椒、ディル、コリアンダーシードをふる。


レストランのマダムからカフェ「LIKE LIKE KITCHEN」の料理担当を経て、現在は料理教室「LIKE LIKE KITCHEN」主宰。確実においしくつくれるレシピにファンも多い。おいしいもの好きが高じて世界各国を食べ歩き、そんな経験から、スパイスやハーブ使いの達人でもある。
※この記事の内容は、「四季dancyu 秋のレシピ」に掲載したものです。

文:松原京子 撮影:邑口京一郎