大庭英子さんの食べ飽きない定番レシピ
だしの旨味をたっぷり含んだ"きのこの卵とじ"

だしの旨味をたっぷり含んだ"きのこの卵とじ"

とろっと半熟な卵とじには、他の食材では出せない魅力がありますが、とろりと仕上げるのは難しいですよね。失敗してぼそっとならない卵とじのコツをご紹介します!料理名を聞いたら、味を浮かべることができる、そんな、誰もが知っているおなじみのおかずを、料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。

“きのこの卵とじ”のつくり方

ふんわりとやわらかい卵とじ。とろとろとしていながら生っぽくない卵とじ。その名のとおり、汁気の多い煮物に卵を流し入れて半熟状に固めてとじる料理のこと。ご飯にのせた親子丼やかつ丼も卵とじ。
卵とじが上手にできれば、料理のレパートリーが広がります。煮汁がにごってしまった、まわりがガビガビになってしまったなどの失敗が多い卵とじですが、コツさえ覚えればふっくらジューシーに仕上がります。

材料材料 (2人分)

3個
えのき茸1袋
しめじ大1袋
油揚げ2枚
★ 煮汁
・ だし汁1/2~2/3カップ
・ 味醂大さじ2
・ 醤油小さじ1
・ 塩小さじ1/2
七味唐辛子少々

1油揚げをカットする

油揚げは縦半分に切り、幅1.5cmに切る。

油揚げをカットする

2きのこをカットする

えのき茸は根元を切り落としてから長さを半分に切り、根元の部分はほぐす。しめじは根元を少し切り落として、2~3本にほぐす。

きのこをカットする

3煮汁をつくる

鍋にだし汁を煮立てて残りの調味料を入れる。

煮汁をつくる

4きのこを加える

きのこを入れてしんなりするまで煮る。

きのこを加える

5油揚げを投入

油揚げを加える。

油揚げを投入

6煮る

再び煮立ってきたら蓋をして弱火で6~8分煮る。ゆっくり煮ることできのこの苦味が取れ、味もしっかりなじむ。

煮る

7ボウルに卵をほぐす

菜箸をボウルの底に当てるようにして白身を切るようにして、泡立たないように気をつけながら粗くほぐす。混ぜすぎると卵のコシがなくなってふんわりした卵とじにならないので注意。また、卵をほぐしてから時間がたつと、卵のコシがなくなってしまうので、とじる直前に卵を割りほぐすのもポイント。

ボウルに卵をほぐす

8流し入れる

中火にして、溶き卵を中心から外に円を描くように流し入れる。

流し入れる

9混ぜる

数回、全体を軽く混ぜる。

混ぜる

10仕上げ

やや半熟の部分が所々残るくらいで火を止める。器に盛り、七味唐辛子をふる。

仕上げ
完成

教える人

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

※この記事の内容は、手ほどきdancyu「基本の い」に掲載したものです。

手ほどきdancyu 基本の い
手ほどきdancyu 基本の い
家庭の和食いろは
手ほどきdancyu 家庭の和食いろは 基本の“い”

A4変型判(88頁)
ISBN:9784833477628
2019年1月28日発売/770円(税込)

文:中村裕子 写真:松本祥孝

中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。