大原千鶴さんの「今宵のあて」
新鮮ないわしが手に入ったら、つくり置きしたい「いわしのマリネ」

新鮮ないわしが手に入ったら、つくり置きしたい「いわしのマリネ」

料理のジャンルを問わず、世界各国で愛されている、いわし。煮たり、焼いたりすることが多いですが、とびきり新鮮なものが手に入ったら、ぜひ味わってほしいのが生のいわし。マリネにすれば、つくり置いて、数日楽しむこともできます。お酒を愛する料理研究家の大原千鶴さんに、この時季ならではのいわしのおつまみを教えていただきました。

マリネの酸味が爽やかな白ワインを誘う

いわしは安価ですが、足がとてもはやいので、新しいものを見つけたら、冷たいまま持ち帰り、すぐに頭と内臓を落とし、手早く血を洗い流して塩をまわしておくことが肝心です。手でも簡単に開くことができるので、ぜひマリネにして、旬のいわしの美味しさを味わっていただきたいです。

今回のマリネは、いわしと夏野菜を取り合わせたもの。いわしにふる塩は粗塩ではなく、 焼き塩などのサラサラの塩がお薦めです。水気を拭き取って30分ほど酢漬けにすれば食べられますが、しっかり漬けたものがお好きな方はひと晩漬けておいても。5日ほど冷蔵保存できます。

同じ割合の酢と油とみりん、すりおろした玉ねぎを混ぜるだけのドレッシングは、わが家の定番です。サラダはもちろん、焼いただけの肉や魚にかけても美味しいです。いわしに夏野菜をあしらい、ドレッシングをかけたら、混ぜながら召し上がってください

フレッシュな味わいのマリネにお薦めのお酒は、キリッと冷やした白ワイン。なかでも、穏やかな酸味とフルーティーな印象のケルナーは、爽やかなマリネにぴたりと合います。

いわしのマリネのつくり方

材料材料 (6人分)

いわし(刺身用)6尾(正味150g)
小さじ1/2(*)
米酢約50ml
★ 玉ねぎドレッシング
・ おろし玉ねぎ大さじ1
・ 米酢大さじ2
・ 米油大さじ2
・ みりん大さじ2(**)
・ 塩小さじ1/3
ルッコラの葉適量
トマト適量
紫玉ねぎ適量
おろし生姜少々

*焼き塩などのサラサラのものがお薦め。
**煮きっておく。

1いわしをおろす

いわしは包丁で頭を落としてお腹の下を切り落とし、ワタを包丁の先でかき出す。手早くお腹の中を洗って水気をキッチンペーパーで拭き、三枚におろす。手開きにしてもよく、腹に親指を入れて尾に向けて腹を開き、身を縦半分に裂き、中骨と尾を取り除く。

2マリネにする

いわしの両面に塩をふって冷蔵庫で10分以上置き、出てきた水気を拭き取る。保存容器にいわしを並べ入れ、ひたひたの米酢を加え、冷蔵庫で30分以上置く。

マリネにする

3玉ねぎドレッシングをつくる

ドレッシングの材料を混ぜ合わせる。

4野菜を切る

トマトと紫玉ねぎを薄切りにする。

5いわしを仕上げる

2のいわしを取り出し、皮を頭のほうから手で引っぱって外し、食べやすく切る。

いわしを仕上げる

6盛りつける

器にルッコラを敷き、4と5を盛り合わせる。3をかけ、おろし生姜をあしらう。

完成

教える人

大原千鶴 料理研究家

大原千鶴 料理研究家

京都・花脊の料理旅館「美山荘」が生家。小さな頃から自然に親しみ、料理の心得を学ぶ。現在は家族五人で京都の市中に暮らし、料理研究家としてテレビや雑誌、講習、講演など多方面で活躍。シンプルなレシピに定評があり、美しい盛りつけにもファンが多い。着物姿のはんなりとした京女の印象とは対照的に、お酒をこよなく愛す行動派。レシピはお酒を呑んでいる時に思いつくのが一番多い。

文:西村晶子 撮影:福森クニヒロ

西村 晶子

西村 晶子 (ライター・編集者)

関西在住のライター、時々編集者。京都の和食を中心に、老舗から新店までを分け隔てなく幅広く取材。2006年8月号「明石の老舗に、至福の柔らか煮、タコ飯を習う」で初執筆。2018年5月号より「京都『食堂おがわ』の季節ごはん」の連載を担当。