料理のジャンルを問わず、世界各国で愛されている、いわし。煮たり、焼いたりすることが多いですが、とびきり新鮮なものが手に入ったら、ぜひ味わってほしいのが生のいわし。マリネにすれば、つくり置いて、数日楽しむこともできます。お酒を愛する料理研究家の大原千鶴さんに、この時季ならではのいわしのおつまみを教えていただきました。
フレッシュな味わいのマリネにお薦めのお酒は、キリッと冷やした白ワイン。なかでも、穏やかな酸味とフルーティーな印象のケルナーは、爽やかなマリネにぴたりと合います。
いわし(刺身用) | 6尾(正味150g) |
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塩 | 小さじ1/2(*) |
米酢 | 約50ml |
★ 玉ねぎドレッシング | |
・ おろし玉ねぎ | 大さじ1 |
・ 米酢 | 大さじ2 |
・ 米油 | 大さじ2 |
・ みりん | 大さじ2(**) |
・ 塩 | 小さじ1/3 |
ルッコラの葉 | 適量 |
トマト | 適量 |
紫玉ねぎ | 適量 |
おろし生姜 | 少々 |
*焼き塩などのサラサラのものがお薦め。
**煮きっておく。
いわしは包丁で頭を落としてお腹の下を切り落とし、ワタを包丁の先でかき出す。手早くお腹の中を洗って水気をキッチンペーパーで拭き、三枚におろす。手開きにしてもよく、腹に親指を入れて尾に向けて腹を開き、身を縦半分に裂き、中骨と尾を取り除く。
いわしの両面に塩をふって冷蔵庫で10分以上置き、出てきた水気を拭き取る。保存容器にいわしを並べ入れ、ひたひたの米酢を加え、冷蔵庫で30分以上置く。
ドレッシングの材料を混ぜ合わせる。
トマトと紫玉ねぎを薄切りにする。
2のいわしを取り出し、皮を頭のほうから手で引っぱって外し、食べやすく切る。
器にルッコラを敷き、4と5を盛り合わせる。3をかけ、おろし生姜をあしらう。
京都・花脊の料理旅館「美山荘」が生家。小さな頃から自然に親しみ、料理の心得を学ぶ。現在は家族五人で京都の市中に暮らし、料理研究家としてテレビや雑誌、講習、講演など多方面で活躍。シンプルなレシピに定評があり、美しい盛りつけにもファンが多い。着物姿のはんなりとした京女の印象とは対照的に、お酒をこよなく愛す行動派。レシピはお酒を呑んでいる時に思いつくのが一番多い。
文:西村晶子 撮影:福森クニヒロ