肉味噌をつくって保存しておけば、ささっと和えるだけで満足感ある一品に仕上がります。器と料理の組み合わせを提案する店「カモシカ」を主宰するオカズデザインさんに、器の紹介と、その器を引き立たせる、目にも舌にもおいしいレシピを教わりました。
なるべく火を使いたくないとき、つくりおきの肉味噌があればあっという間にできる和え麺はありがたいもの。もともと中国で屋台料理だったという汁なし担々麺は、スパイシーな肉味噌にコクのあるたれが後を引くおいしさ。自然にすっとのびたラインがきれいな、洗練されたシルエットの木下 宝さんのガラスの鉢に入れて、夏らしさを堪能します。ちなみに、レモングラスオイルをプラスすると、おいしさが倍増しますよ。
中華麺 | 2玉 |
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★ 肉味噌 | |
A 酒 | 大さじ1 |
A 豆板醤 | 大さじ1 |
A 醤油 | 大さじ1 |
A 味噌 | 大さじ1 |
・ 豚挽き肉 | 300g |
・ にんにく | 1片分(みじん切り) |
・ 生姜 | 1片分(みじん切り) |
・ サラダ油 | 大さじ1 |
・ 花椒 | 小さじ2(好みで加減)(パウダー) |
★ 和えだれ | (大きめのボウルに混ぜておく) |
・ 胡麻油 | 大さじ2 |
・ 醤油 | 小さじ2 |
・ 紹興酒 | 小さじ2 |
・ 砂糖 | 小さじ2 |
・ 香酢* | 小さじ1 |
・ 豆板醤 | 小さじ1/2 |
高菜の漬物 | 40g(細切りにする) |
松の実 | 大さじ1 |
ラー油 | 適量 |
*香酢は中国でもち米を原料につくられる色の濃いお酢。あると便利だが、ない場合は黒酢などお好みの酢で。
フライパンを中火にかけ、サラダ油をなじませる。豚肉を入れて広げ、焼き色がついたらひっくり返し、ほぐしながら炒める。全体に火が通ったら、Aを入れて水分がとぶまで炒める。
1に、にんにくと生姜を加えてさらによく炒め、香りが出たら火を止める。花椒を混ぜ合わせ、粗熱が取れたら容器に移す(冷蔵庫で2週間ほど保存できる)。
大きめの鍋に湯を沸かし、麺をゆでる。表示の時間より30秒早くザルにあげ、流水をかけながら手早くしっかり冷やす。
麺の水気をよくきり、和えだれのボウルに入れ、高菜の漬物を加えてよく和える。
器に盛り、2の肉味噌を1人につき大さじ2ほどのせる。松の実をのせ、ラー油をかける。好みで豆腐や青菜をのせたり、温かいままで食べたりしてもおいしい。
2000年、吉岡秀治・吉岡知子が結成。“時間がおいしくしてくれるもの”をテーマに、書籍や広告のレシピ制作・器の開発・映画やドラマの料理監修などを手がけている。2008年より東京都杉並区にて、器と料理の店「カモシカ」を不定期でオープンし、作家の器の展示や季節の保存食の販売をはじめ、食にまつわる企画を開催。『二菜弁当』(成美堂出版)など著書多数。
文:藤井志織 写真:伊藤達也
この記事は四季dancyu「夏のレシピ」に掲載したものです。