味つけは塩だけというシンプルさがゆえに、香りが際立つ一品です。ふきのとうのほろ苦さと、胡麻油の香ばしさが好相性。春が旬の食材を使った軽やかな料理を、料理研究家の小堀紀代美さんに習いました。
焼きそばの具にしたのは、春先から出回るふきのとう。ほろ苦さと胡麻油の香ばしさが驚くほどよく合います。味つけは塩だけとシンプル。じんわり沁みる味わい深さは、主菜はもちろん、お酒と楽しむのにもぴったりです。
焼きそばの麺 | 2玉(1玉170g) |
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ふきのとう | 100g(10粒) |
胡麻油 | 適量 |
にんにく | 1/2片分(みじん切り) |
赤唐辛子 | 少々(種を取り除く) |
塩 | 小さじ1/4 |
太白胡麻油 | 大さじ3 |
煎り胡麻 | 大さじ1 |
フライパンに太白胡麻油、にんにく、赤唐辛子を入れて弱火にかけ、にんにくの香りが立ってうっすら色づいてきたら火を止める。
ふきのとうは外葉が黒ずんでいたり、かたくなっているところがあればはずす。
2 の軸のところを少し切り落として粗く刻む。色が変わりやすいので切りおきはしないこと。
1に入れ、塩を加えて油が全体に回るまで炒めて火を止める。
別のフライパンに胡麻油大さじ1を広げ、麺を入れて強火にかける。触らずにカリッと香ばしくなるまで焼き、もう片面も焼く。
焼いた麺に4を入れ、水大さじ4(材料外)と塩ひとつまみ(分量外)を加えてほぐしながら炒め合わせる。仕上げに胡麻油大さじ1/2を加えて混ぜる。味をみて薄ければ塩(分量外)でととのえ、器に盛りつけて煎り胡麻をふる。
レストランのマダムからカフェ「LIKE LIKE KITCHEN」の料理担当を経て、現在は同名の料理教室を主宰。予約がとれない人気ぶりながら、本人の気持ちはいまでも『料理勉強家!』なのだそう。楽しくをモットーに、テレビ、雑誌などへのレシピ提供、またYouTube、Instagramなどでも積極的に情報を発信。著書に『ライクライクキッチンの毎日和食』など。
※この記事の内容は「四季dancyu 春のキッチン」に掲載したものです。
文:上島寿子 写真:竹之内裕幸