お父さんのための缶つま塾
鮭の水煮缶でつくる"ホワイトソース春巻き"

鮭の水煮缶でつくる"ホワイトソース春巻き"

和にも洋にもアレンジしやすい無敵の鮭の水煮缶を使った、ビールのつまみに最適な一品です。「缶詰は、食材のひとつとして生かせば、いいつまみになります」と、直さんこと神戸の人気割烹「玄斎」の上野直哉さん。鮭やいわしの水煮は、仕込みいらずで、調理のひと手間を請け負ってくれる。缶汁も骨も使えば、だしも不要で、短時間で本格酒場の味になる。いまや高級食材の「くじら」は、缶詰なら手が届き、お父さんが大好きなカレーや煮込みに早変わり。鮭、くじら、いわしでつくる鮮烈な品。おつまみ塾で学んで、さあ呑もう!

鮭の水煮缶でつくろう

「ダメと言われても、揚げもの系は食べたいですよね」ちょっと面倒と思われがちなホワイトソースは缶詰を使い、水煮缶の汁を加えるだけでソースの味がぐっと深まる。春巻きは揚げもののようだが、実は焼いただけ。サクッ、トロッ、ジュワ~。ビールが進みます。

ホワイトソースの春巻きのつくり方

材料材料 (5本分)

鮭水煮缶1缶(90g)
ホワイトソース缶100g
玉ねぎ100g
しめじ80g
春巻きの皮5枚
小麦粉少々
少々
バター10g
サラダ油大さじ2
少々
胡椒少々

1具材を炒める

フライパンを熱してバターを溶かし、薄切りにした玉ねぎと根元を切り落としてほぐしたしめじを中火で2分ほど炒める。

2鮭の水煮缶を加える

鮭水煮缶を缶汁ごと加えて塩、胡椒をし、煮汁がなくなるまで弱火で2~3分炒めて冷ます。

鮭の水煮缶を加える

3混ぜ合わせる

ホワイトソースと②を混ぜ合わせ、冷蔵庫で半日冷やす。

混ぜ合わせる

4包む

春巻きの皮を広げ、5等分にした③を真ん中より手前に置いて手前、左右の順に折って巻き、水溶き小麦粉で端を濡らして留める。

包む

5揚げる

フライパンを熱してサラダ油をひき、春巻きを入れて片面2分ずつ焼き、両面に焼き色をつける。キッチンペーパーにとって油分を取り、半分に切って器に盛りつける。

完成
缶詰のダブル使いで、ハードルの高い春巻きが簡単おつまみに。中の具は冷蔵庫で冷やすとソースがなじんでまとまり、包みやすくなる。

教える人

上野 直哉( うえの・なおや)「玄斎」店主

上野 直哉( うえの・なおや)「玄斎」店主

●大阪の浪速割烹を確立した「㐂川」の創業者・上野修三氏の次男として生まれ、歳から京都「菊乃井」で三代目主人・村田吉弘氏に師事。6年にわたって研鑽を積む。2004年に神戸・北野に和食店「玄斎」を開店。優しい人柄と手をかけながら素材を際立たせる料理にファンが多い。

文:西村晶子 写真:福森クニヒロ

西村 晶子

西村 晶子 (ライター・編集者)

関西在住のライター、時々編集者。京都の和食を中心に、老舗から新店までを分け隔てなく幅広く取材。2006年8月号「明石の老舗に、至福の柔らか煮、タコ飯を習う」で初執筆。2018年5月号より「京都『食堂おがわ』の季節ごはん」、2021年5月号より「京都『食堂おがわ』の妄想料理帖」の連載を担当。