冬の定番おかず&副菜レシピ
心地よい歯ごたえと甘辛味付けがご飯を呼ぶ"牛肉の八幡巻き"

心地よい歯ごたえと甘辛味付けがご飯を呼ぶ"牛肉の八幡巻き"

八幡巻きとはごぼうを主に魚や肉で巻き、甘辛い味に仕上げた料理です。シャキシャキと歯ごたえよく、食べきりサイズなのも魅力です。しみじみおいしくて、食べてほっとする「定番」の料理を料理研究家の大庭英子さんに教わりました。

“牛肉の八幡巻き”のつくり方

かつてはどじょうやうなぎを使いましたが、牛肉やあなごで巻いた八幡巻きがメジャーになっています。主役のごぼうに「細く長く幸せが続きますように」と願いをかけ、おせち料理の一つとしてもつくられます。
細く切ったごぼうを下ゆでせずに巻いた、カジュアルな八幡巻きをご紹介しましょう。

材料材料 (2~3人分)

牛肉小10枚(150g)(赤身、薄切り)
ごぼう50g
にんじん5cm
さやいんげん10本
下ゆで用の塩少々
片栗粉少々
サラダ油大さじ1
大さじ2
みりん大さじ2
砂糖大さじ1/2
醤油大さじ2

1下ごしらえ

ごぼうは皮をこそげ、厚さ2~3mmの長めの斜め切りにしてからせん切りにし、水でさっと洗って水気を拭く。にんじんは皮をむき、厚さ3mmの薄切りにしてからせん切りにする。いんげんは塩を入れた熱湯で30秒ほどゆでてザルにあげ、粗熱を取って長さを半分に切り、縦半分に切る。

下ごしらえ

2巻く

牛肉をまな板に縦長に並べる。牛肉の手前に各1/10量のごぼう、にんじん、いんげんをのせて手前から巻き込み、残りも同様に巻き込む。

巻く

3蒸し焼き

牛肉に片栗粉を薄くまぶし、サラダ油を熱したフライパンに巻き終わりを下にして入れる。中火で1~2分焼き、裏に返して同様に全体を焼きつけ、蓋をして弱火で4~5分蒸し焼きにする。

蒸し焼き

4仕上げ

酒をふり、みりん、砂糖、醤油を加えてフライパンを揺すりながら、調味料をからめる。

仕上げ

教える人

大庭英子 料理研究家

大庭英子 料理研究家

身近な食材を使い、特別な調味料を使うことなくつくるシンプルな料理は、圧倒的においしいと定評がある。和洋中を問わず、多くのカテゴリーのメニューを提案。その斬新なアイデアには目をみはるものがある。

文:中村裕子 写真:原ヒデトシ

この記事は四季dancyu「冬のキッチン」に掲載したものです。

四季dancyu「冬のキッチン」
四季dancyu「冬のキッチン」
A4変型 判( 120 頁)
ISBN: 9784833479493
2020年12月10日発売/1000円(税抜き)
中村 裕子

中村 裕子 (編集者)

沖縄県・石垣島在住。島ではカレー屋のおばちゃん(石垣島「中村屋」オーナー)、東京では料理本の編集者。二足の草鞋を履くこと、早8年。料理名を聞いたら誰もが味を思い浮かべられるような、定番の料理に魅力を感じ、「基本の料理」のページをつくり続けている。手がけた本やページのヘビーユーザーでもあり、友人とのホームパーティメニューには事欠かない。美味しくビールを飲むために、朝夕のウオーキング(犬の散歩)に力を入れている。