手間のかかる料理ですが、その手間を上回る美味しさです。絶妙なカリカリ感があり、ついつい手が伸びてしまう一品です。祖母も母も料理研究家というきじまりゅうたさんの家には、いつも美味しいご飯を食べる人で溢れていたといいます。そんなきじまさんがつくる、パワー溢れる“無国籍居酒屋”風料理をご紹介!年末年始の宴につくってみませんか?
ゆでてから味をからめておいて、それを揚げるという地味で手間がかかるごぼうのから揚げ。けど旨い!文句なく旨い!手が止まらなくなります。じゃがいももしっかりとつけた衣のおかげで史上最高のカリカリ感。揚げ物、最強です。
<ごぼうの地味から揚げ> | |
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ごぼう | 1本 |
A | |
・ 醤油 | 大さじ2 |
・ みりん | 大さじ2 |
片栗粉 | 適量 |
揚げ油 | 適量 |
胡椒 | 少々 |
<カリッカリフライドポテト> | |
じゃがいも | 2個(300g) |
B | |
・ 小麦粉 | 大さじ2 |
・ 水 | 大さじ1 |
片栗粉 | 大さじ2 |
揚げ油 | 適量 |
塩 | 小さじ1/4 |
ごぼうはさっと水で洗った後、たわしで皮を軽くこそげるようにこすり洗いする。鍋に入る長さに切って入れ、たっぷりの水を加えて火にかける。煮立ったら弱火にし、15分ほどゆでて火が通ったら取り出す。
粗熱が取れたらたたき割り、ビニール袋などに入れてAをからめておく。
ごぼうの汁気をきってから、片栗粉をまんべんなくまぶす。
中温(170~175℃)に熱した油で3~4分ほどカリッとするまで揚げる。
じゃがいもは皮ごとよく洗い、くし形に切る。
5をビニール袋などに入れ、そこにBを加えてドロッとするまで混ぜたらさらに片栗粉を加えてざっと混ぜる。
揚げ鍋に深さ3cmほどの油を入れ、じゃがいも同士がくっつかないように鍋に入れてから中火にかけ、中温(170~175℃)で揚げる。
きつね色になり、中まで火が通ったら取り出して皿に盛り、塩と胡椒をふる。
ごぼうと併せて器に盛る。
祖母は村上昭子、母は杵島直美。多彩な家庭料理を肌で学びながら育つ。アパレルメーカー勤務を経て料理の道に。同世代のリアルな目線でつくるアイデアメニューが持ち味。趣味はサーフィンと音楽鑑賞。『お昼ごはんのめんレシピ!』など著書多数。
文:椙下晴子 写真:田村昌裕
この記事は四季dancyu「冬のキッチン」に掲載したものです。