絶賛発売中の「技ありdancyu 缶詰」では、プロならではの缶詰使いをご紹介しています。今回は、イタリアンの名店「アクアパッツァ」の日髙シェフのパスタのレシピをご紹介します。
「若いころは深夜に、よくパスタをつくって食べたものです」と日髙シェフ。
家にある素材を使ってのパスタづくりには、缶詰が活躍したとか。
「スパゲッティをゆでている間にオイルサーディンの缶をあけて、チャチャッとソースをつくる。パスタがゆで上がったと同時に出来上がり。手軽さがウリの缶詰ですから、手間をかけてつくるのはナンセンス。パスタのゆで時間=調理時間、というイメージかな」
シェフならではの、潔い割り切りでつくるクイックパスタである。
「旨味たっぷりの缶汁を捨てるなんてもったいない。もちろん使いますよ!」
日本の旬の素材を巧みに使ったイタリア料理で健啖家の心を射止めている日髙シェフは、缶詰使いも男前だ。
オイルサーディン缶 | 2缶(70g入り) |
---|---|
スパゲッティーニ | 160g |
スパゲッティーニをゆでる塩 | 大さじ1強 |
小ねぎ | 適量(小口切り) |
エキストラバージンオリーブオイル | 大さじ1 |
醤油 | 少々 |
レモン汁 | 適宜(好みで) |
塩 | 少々 |
塩を加えたたっぷりの湯にスパゲッティーニを入れてゆで始める。
フライパンにオイルサーディンを缶汁ごと入れて木ベラでつぶしながら炒め、鍋肌から醤油を入れて香りをつけ、ゆで汁1/2カップほどを加えてゆるめる。
表示時間よりも1分30秒前にスパゲッティーニをザルにあけてゆで汁をきり、フライパンに加えて全体を混ぜる。
小ねぎ、エキストラバージンオリーブオイル、好みでレモン汁を加えて全体を混ぜ、味をみて足りなければ塩で調味して器に盛る。
神戸生まれ。日本で修業後、渡伊。北部イタリアから南イタリアまで14軒もの店で研鑽を積む。帰国後、イタリア料理店のシェフを経て、1990年、東京・西麻布に「リストランテ アクアパッツァ」をオープン。2018年、南青山に移転し、現在に至る。日本各地から厳選した素材の持ち味を生かしたナチュラルなイタリア料理は斬新で、多くのファンを魅了し続けている。2020年の夏から、自らの動画配信サイトを立ち上げ、新しいチャレンジをスタート。
文と構成:中村裕子 写真:鈴木泰介
※この記事の内容はdancyuムック 「技あり!dancyu 缶詰」に掲載したものです。