これから暑い季節になってくる今日この頃。体が欲する「酢」を使った料理を料理研究家の大庭英子さんに教えてもらいました。今回のカラフルピクルスはつくりおきしておくと、1品足りないときや、主菜のつけ合わせ、お酒のつまみにも便利です。
お酢は料理に酸味を加えるだけではありません。酢を使うことでコクを出し、料理全体の
味を深めてくれるのです。それは100種類にも及ぶ成分が含まれているからです。
その主成分である酢酸やクエン酸は食材の腐敗を防ぐ効果もあり、保存技術が
少なかった時代から、お酢は重宝されてきました。
また、昨今の健康志向に伴って、お酢への注目度は右肩上がり。まずは疲労回復や、
暑いときの食欲増進に効果を発揮します。
さらに、内臓脂肪を減らす、血圧の上昇を抑える、などの効果も報告されているようです。
毎日の食生活に、どんどん取り入れていきたい発酵調味料なのです。
野菜 | 600g(カリフラワー、きゅうり、セロリ、かぶ、玉ねぎ、ミニピーマン、ミニトマトなど合わせて) |
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水 | 5カップ |
塩 | 大さじ3 |
★ ピクルス液 | |
・ 酢 | 2カップ |
・ 白ワイン | 1カップ |
・ 水 | 1カップ |
・ 砂糖 | 大さじ2 |
・ ローリエ | 1枚 |
・ 赤唐辛子 | 2本 |
・ シナモン | 1/2本(スティック) |
・ ピクルス用スパイス | 大さじ1(※) |
※ピクルスを風味づけするためのミックススパイス。なければ粒黒胡椒、マスタードシードなどあるもので代用してください。
カリフラワーは小房に切り、大きければさらに縦2~4等分に切る。きゅうりはピーラーで縦に皮を3本ほどむき、幅2cmの輪切りにする。セロリは筋を取り、幅1.5cmの斜め切りにする。かぶは茎を2cmほど残して葉を切り、皮をむいて縦4~6等分に切る。玉ねぎは幅2cmのくし形に切る。ミニピーマンは縦半分に切り、種を取る。
大きなボウルに水、塩を入れて混ぜ、塩が溶けたら野菜を入れ、全体を手で大きく混ぜる。
野菜が浮かないように皿などをのせ、冷蔵庫で一晩おく。
鍋(アルミ以外)にピクルス液の材料を入れて中火にかけ、砂糖を溶かして冷ます。野菜をザルにあげて水気をきり、さらに水気を拭いて保存容器に入れ、ピクルス液を注ぎ、6~8時間漬け込む
シンプルながら失敗なくつくれるレシピに定評がある料理研究家。特別な素材、調味料は使わず、余分な手間はそぎ落とした“引き算の料理”が身上。
文:中村裕子 写真:野口健志、原ヒデトシ(プロフィール)
※この記事の内容はプレジデントムック料理の手ほどき さしすせそ「す」に掲載したものです。