今日、なにつくる?
牛肉がガツンと旨い"肉じゃが"クッキング|冬につくりたいじゃがいも料理②

牛肉がガツンと旨い"肉じゃが"クッキング|冬につくりたいじゃがいも料理②

みんなが大好きな家庭料理の大人気メニュー“肉じゃが”を、東京・浅草の和食の名店「柿汁」に習いました。大ぶりに切った牛肉の旨味を吸収した、甘じょっぱいじゃがいもは、もはやおかずではなく、メイン料理の風格です。

牛肉と馬鈴薯の相思相愛クッキング

肉じゃがというのは不思議な料理で、代表的な家庭料理と言われながら、でんぷん質の馬鈴薯の存在感が大きいゆえか、白いご飯のおかずとしては、どこか違和感もある。

思うに馬鈴薯は、牛肉の旨味を吸収する受容体なのではないか?肉じゃがのじゃがは、日本人にとって贅沢な牛肉を、少ない量でもしっかり味わうための道具なのかもしれない。

「柿汁」店主・日暮茂行さん。東京の和食店で修業後、約40年前に独立。名物の肉じゃがは、当時からのメニュー。「肉を食べる喜びのある肉じゃがは、家庭料理の枠を超え、おもてなし料理です」。

そんな他愛もない考察を、見事に打ち砕いてくれるのが、この浅草に店を構える「柿汁」の名物肉じゃがだ。「修業先の店の親方がつくっていた肉じゃがです。関西出身の方でした」
と店主の日暮茂行さん。おふくろの味とは一線を画したつくり方だ。「じゃがいもは通年で小粒、牛肉はヒレを角切りにして使います」

あらかじめ半量になるまで煮詰めた濃厚な煮汁で煮る。強火で泡になった煮汁をまとわせながら、短時間で馬鈴薯と牛肉に味を含ませるのだ。

同じ鍋で煮てはいるが、馬鈴薯に牛肉はさほど干渉していない。同じ煮汁で煮てはいるのだが、それぞれが両雄として並び立っている。

盛りつけも当然、肉は肉、芋は芋。料理屋の正調な煮物然とした姿だが、この牛肉で食べる白いご飯が旨い!

煮汁の泡をからめて味つける「柿汁」の肉じゃが

材料

材料 材料 (2~3人分)

牛肉 300g(ヒレ)
じゃがいも 12~13個(小粒)
★ 煮汁 3/4カップ(レシピはつくりやすい分量)
・ 砂糖 110g
・ 味醂 40ml
・ 酒 60ml
・ 醤油 100ml
・ 水 200ml
溶きがらし 少々
青海苔粉 少々

1 煮汁をつくる

鍋にすべての材料を入れて中火にかけ、焦げつかないように注意しながら半量になるまで煮詰める。

2 じゃがいもをゆでる

じゃがいもはよく洗い、芽があれば除く。鍋に入れてたっぷりの水を注ぎ、中火にかける。柔らかくなるまでゆで、ザルに取って冷まし、皮をむく。牛肉は大きめの一口大の角切りにする。

少し大きめに切って肉の存在感を。

3 煮汁をからめる

鍋に2のじゃがいもを入れ、煮汁を加えて中火にかける。煮汁をからめながら4〜5分煮たら、牛肉を加える。

じゃがいもを入れ、煮汁を加えて中火にかける
牛肉を加える。

4 牛肉に火を通す

牛肉を箸で小まめに返しながら、好みの加減まで火を通す。ミディアムレアで3分くらい。

牛肉は煮すぎて硬くならないように。

5 盛り付ける

火からおろして器に盛り、溶きがらしを添えて青海苔粉をふる。

牛肉の甘じょっぱさが、ガツンと旨い。肉が濃厚なぶん、味があまりしみすぎていない馬鈴薯がいいコントラストになっていて、これまた美味しく感じる。

店舗情報店舗情報

柿汁
  • 【住所】東京都台東区雷門1‐7‐8
  • 【電話番号】03‐3841‐0704
  • 【営業時間】17:00~21:30(L.O.)日祝は~20:30(L.O.)
  • 【定休日】水曜
  • 【アクセス】東京メトロ「田原町駅」より3分

文:渋谷公平 写真:長嶺輝明

*この記事の内容は2019年2月号に掲載したものです。