世の中、便利な調理道具がどんどんでてきて、選ぶのも楽しいですよね。でも、そこで改めて見直してほしいのが、中華鍋。炒める、揚げる、燻すなど調理法も万能な上、すごく長持ちするんです。
夏野菜をたっぷり使って、暑さに負けない体をつくりたい。でも、もう本当に暑いときは、できるだけ加熱時間は短い料理がいいですよね。
『四季dancyu 夏の台所。』は、そんな要望にこたえるレシピ集。今回おすすめの道具として、中華鍋を紹介しています。中華鍋、熱そう(暑そう)に思えますが、火を使うのが短時間で済むので、実は夏にもお薦めなのです。
最初に処理をすれば、日々のお手入れは楽ちん。使った後は洗剤は使わずに、たわしなどでさっと水で洗ってよごれを落とすだけ。火にかけて水分を蒸発させるのも、せっかくしみこんだ油がとぶのでNGです。これを続けていれば、半永久的に使える優れもの。今回レシピを紹介してくれた大庭英子先生の中華鍋は、もう20年以上使っているそう。価格も3,000~5,000円程度で、こんなに長持ちする調理道具もそうそうないはず。しかも、ただの野菜炒めも中華鍋でつくると素材がシャキッとして、ご馳走になるんです。使いこなさないのはもったいない!
さぁ、ではさっそくチンジャオロースーに挑戦しましょう。
ピーマン | 5個 |
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赤ピーマン | 1個 |
長ねぎ | 10cm |
牛肉 | 150g(赤身焼き肉用) |
片栗粉 | 大さじ1(牛肉用) |
にんにく | 1かけ |
赤唐辛子 | 1本 |
サラダ油 | 大さじ2 |
酒 | 大さじ1 |
オイスターソース | 大さじ1と1/2 |
醤油 | 大さじ1 |
胡椒 | 少々 |
ピーマン、赤ピーマンは縦半分に切ってへたと種を取り、幅5~6mmの斜め切りにする。ねぎは縦半分に切ってから幅5mmの斜め切りにする。にんにくは縦半分に切る。赤唐辛子は斜め半分に切って種を取る。
牛肉は幅5mmに切ってボウルに入れる。
中華鍋にサラダ油大さじ1を熱してピーマン、赤ピーマンを入れ、強火で少ししんなりするまで炒めて取り出す。
続けてサラダ油大さじ1、にんにくを入れて弱火で香りよく熱して、赤唐辛子を入れる。
牛肉に片栗粉をまぶして入れ、中火でほぐすようにして炒め、肉の色が変わったら酒から順に調味料を加えて混ぜる。
ピーマンを戻し入れて炒め合わせ、最後にねぎを加えてひと炒めして、器に盛る。
シンプルながら失敗なくつくれるレシピに定評がある料理研究家。特別な素材、調味料は使わず、余分な手間はそぎ落とした“引き算の料理”が身上。『夏の台所。』では中華鍋を使った簡単燻製やなすの挽肉挟み揚げ、ガパオライスなど18品をつくってくれました。
写真:原ヒデトシ/野口健志