煮物はハードルが高いと思っていませんか?この鶏手羽の煮物は、肉を焼きつけてから調味料を入れて煮ていくだけで、旨味たっぷりの濃厚な味わいに仕上がります。おかずに良し、お弁当に良し。骨付きの肉のポテンシャルは、すごいのです。
dancyuプレジデントムックの新シリーズ、手ほどきdancyu第二弾『基本のろ』が発売されました。「家庭の和食いろは」の二番目だから、『ろ』です。
今回は、卵料理、揚げ物、ご飯料理が中心。料理名を聞けば誰もが味を思い浮かべられる家庭料理の基礎がわかります。
何気ないコツで味はぐぐっと良くなるもの。普段、ちょっと物足りないと感じているメニューも、自信を持って食卓に並べられるようになりますよ。
手羽は鶏の翼の部分の肉で、手羽元と手羽先に分かれます。付け根に近い部分が手羽元で、骨が太くて脂肪が少なく、淡泊な味わい。煮ものやフライドチキンなどによく使います。一方、手羽の手羽元を除いた先の部分が手羽先です。細い骨と厚い皮があり、肉は少なめですが、旨味たっぷり。この料理はどちらでつくっても大丈夫。気楽に骨つき肉のおいしさを味わってください。
・ 鶏手羽元 | 6本 |
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・ 大根 | 1/2本 |
・ 生姜 | 1片 |
・ 赤唐辛子 | 1本 |
・ サラダ油 | 大さじ1 |
・ 酒 | 大さじ3 |
・ 水 | 2~3カップ |
・ 味醂 | 大さじ2 |
・ 砂糖 | 大さじ1 |
・ 醤油 | 大さじ3 |
鶏肉は室温にもどす。大根は厚さ2.5cmの輪切りにして皮を厚めにむき、縦半分に切る(半月切り)。大根の茎は3cm長さに切る。生姜は皮をむいて薄切りにする。皮はとっておく。皮を厚くむくのが柔らかく煮るポイント!
鍋にサラダ油を入れる。中火にして表面にまんべんなく油がまわるように鍋を回し、十分に温まったら鶏手羽元を入れて両面を焼きつける。焼き色がついたら大根を加える。
大根を加えて煮る。
酒をふり入れ、水も加え、煮立ってきたら火を弱めてアクを取る。
生姜、生姜の皮を加え、蓋をして弱火で20~30分煮る。
中火にして味醂、砂糖、醤油を加えて再び煮立ってきたら、蓋をして、弱火で途中上下を返して20分ほど煮る。大根の茎を加えてひと煮して器に盛る。
シンプルながら失敗なくつくれるレシピに定評がある料理研究家。特別な素材、調味料は使わず、余分な手間はそぎ落とした"引き算の料理"が身上。今回の『手ほどきdancyu』シリーズには、長年培ってきた大庭先生の料理の知恵がぎゅっと詰まっています。
『基本のい』『基本のろ』加えて、3月28日発売の『基本のは』をそろえれば、定番メニューがコンプリートできます。
写真:原ヒデトシ