ひとつくらい魚料理をつくれるようになりたい。それなら、まずはブリの照り焼きでしょう。骨も少なめで食べやすく、甘辛味が白いごはんにぴったり。フライパンで失敗なくつくれるレシピをご紹介します。ポイントは下味です。
全国の書店、コンビニ、ネット書店で好評発売中のdancyuプレジデントムックの新シリーズ『手ほどきdancyu 基本のい』。2月27日に発売する第二弾『基本のろ』には、豚の角煮やちらし寿司、茶碗蒸しといった料理が登場しますが、今回は『基本のい』からもう一品。ブリの旬は冬ですが、今は養殖も盛んで1年を通して手に入りやすい魚です。カジキマグロや鮭、ハモなどで応用もできますよ。
また、臭みや余分な水分をとるため、最初に塩をふることが多いのですが、料理研究家の大庭英子さんは最初に醤油ベースの下味をつけます。これがどう味に影響するか、ぜひつくって確かめてみてください。
ブリには、切り身のなかでも背側と腹側があります。あまり気にしていないかもしれませんが、それぞれに味の特徴があるのです。背側は脂が少なくて、身がしっかりしてさっぱりした印象。腹側は脂が多くて、身が柔らかく、マイルドな味わいです。つくり方は同じなので、お好みで選びましょう。
・ ブリの切り身 | 2切れ |
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A 酒 | 大さじ1/2 |
A 醤油 | 大さじ1/2 |
A 生姜汁 | 小さじ1 |
B 酒 | 大さじ1 |
B 味醂 | 大さじ2 |
B 砂糖 | 大さじ1/2 |
B 醤油 | 大さじ1 1/2~2 |
・ 生姜 | 小さじ1/2(すりおろし) |
・ ししとう | 4本 |
・ サラダ油 | 小さじ2 |
ボウルにAを合わせてブリを入れてからめる。途中上下を返しながら、20分ほど下味をつける。
ブリの汁気をペーパータオルで抑えて拭く。汁気があると、焼いた時に焦げてしまう。
つけ合わせを焼く。フライパンにサラダ油小さじ1を熱し、ししとうを入れて中火で両面を焼き、取り出しておく。
3と同じフライパンの表面をペーパータオルで拭き、サラダ油小さじ1を入れ、熱する。ブリの、盛りつけて上になる面を下にしてフライパンに入れる。中火で2分ほど色よく焼きつけて、裏に返して同じように焼き、蓋をして弱火で2~3分蒸し焼きにする。
Bと生姜を加える。スプーンで調味料を回しかけながら、フライパンをゆすってブリ全体に調味料をからめる。
器に盛り、3のししとうを添える。
シンプルながら失敗なくつくれるレシピに定評がある料理研究家。特別な素材、調味料は使わず、余分な手間はそぎ落とした"引き算の料理"が身上。今回の『手ほどきdancyu』シリーズには、長年培ってきた大庭先生の料理の知恵がぎゅっと詰まっています。
『基本のい』『基本のろ』(2月27日発売)『基本のは』(3月28日発売)。3冊そろえれば、一年中活躍する定番メニューがコンプリートできます。
撮影:原ヒデトシ/宗田育子