肉好きによる肉好きのためのレシピ集が完成しました!ステーキ、ローストビーフ、とんかつ、コンフィ……肉を余すとこなく味わえる料理が盛りだくさん。見てるだけでも腹がへる一冊です。
『肉好き』は、名店のシェフから沖縄のおばあのレシピまで、48品を収録。
「マルディグラ」「すぎ田」「羊香味坊」など和洋中のジャンルを飛び越えて12人の肉名人が大集合しました!つくって、食べて、ふるまえる、本格派のレシピがてんこ盛りです。
『肉好き』の中から、年末年始に大活躍のローストビーフを紹介します。東京・銀座「マルディグラ」の和知徹さんが教える正調ローストビーフです。芯までしっかりと火を通したローストビーフは、噛めば噛むほどに肉の旨味が口に広がる満足度の高いひと皿です。
・ 牛サーロイン | 1kg |
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・ にんにく | 1個 |
・ 玉ねぎ | 3個 |
・ タイム | 5~6本 |
・ バター | 20g |
・ 塩 | 小さじ2(肉の重さの約1%) |
・ 胡椒 | 小さじ1/2 |
オーブンに入るサイズのフライパンやスキレットに、丸ごとのにんにく、横半分に切った玉ねぎ、その上にタイムを並べる。オーブンに入るサイズのフライパンがなければ、サイズの合う直火対応のグラタン皿やストウブなどの鋳鉄鍋、もしくは天板を利用する。
肉に塩、胡椒をする。全6面、側面や凹んだところも含め、まんべんなくすりのばす。1kgくらいまでは室温に戻さなくてOK。予熱で火入れのコントロールはできる。
1の玉ねぎの上に2の肉をのせ、さらにその上にバターをのせて220℃に予熱したオーブンで15分ほど焼く。
一度取り出して触ってみる。この時はムニュッと柔らかい触感のはず。まだ芯まで火が通っていない証拠。一度取り出すことで少しだけ肉を休ませ、220℃でさらに15分ほど焼く。
再度、肉を取り出して金串を刺して芯温を確認する。引き抜いた金串が人肌よりやや温かい程度になっていることを確かめる。
フライパンをごく弱火にかけ、5分ほどアロゼする。肉の表面に、バターが含まれた温かい肉汁をかけ、やわらかくアロゼしながら味をまとわせる。
仕上げに200℃で10分間、オーブンで焼き上げる。肉の内部が50℃まで上がっていれば(芯温計があればわかりやすい)、オーブンから取り出し、焼いた合計時間と同じ時間だけ休ませる。今回の1kgの肉の塊の焼き時間の合計は15+15+10=40分。
繊維に垂直に薄く切り出し、一緒に焼いた玉ねぎ、にんにくとともに盛り付ける。
肉の断面が淡いピンク色になっていれば、大成功。
年末の宴は仲間を呼んで、ローストビーフをいただきます!
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フランスの一つ星レストランや「レストランひらまつ」、伝説のワインビストロ銀座「グレープガンボ」料理長を経て、2001年「マルディグラ」開店。世界中の肉を知る、肉焼き名人。
写真:小林キユウ/徳山喜行