私の行きつけ~住む町の旨い店案内~
【欲しい、京都に行きつけ】旬の京野菜を味わう彩り豊かなサンドイッチと惣菜『Argento Sandwich&Espresso』~料理家ウー・ウェンさんの紹介

【欲しい、京都に行きつけ】旬の京野菜を味わう彩り豊かなサンドイッチと惣菜『Argento Sandwich&Espresso』~料理家ウー・ウェンさんの紹介

その町の住人が長く通う店こそ、愛される名店に違いない。dancyu2025年夏号では、京都と東京の二拠点生活をする、料理家 ウー・ウェンさんに京都を案内してもらいました。

体にやさしく元気がでるサンドイッチをほおばる!

左京区にある自家製フォカッチャのサンドイッチとデリカテッセンの店が「Argento(アルジェント)Sandwich&Espresso」。店主の松本尚子さんは、アメリカで暮らしたことがきっかけで、デリやファーマーズマーケットの文化に慣れ親しんできた。ウーさんが惚れ込むのは、松本さんの想いとセンス。「素材としっかり向き合っていて、どの品にも丁寧につくられたおいしさと安心感があります」。

松本さん
「大量生産じゃないから、松本さん(写真右)らしい味がちゃんと出ているんです」とウーさん(同左)。ブランチに、お昼ご飯に、はたまた今夜のディナーに。そんな自由度の高さも好きなんだとか。
ウーさん
「大量生産じゃないから、松本さん(写真右)らしい味がちゃんと出ているんです」とウーさん(同左)。ブランチに、お昼ご飯に、はたまた今夜のディナーに。そんな自由度の高さも好きなんだとか。

小さな店内では、季節の惣菜がショーケースを賑わせる。なかでも名物は、毎日厨房で焼きあげるフォカッチャを使ったサンドイッチ。イタリアの全粒粉、オーガニックのオリーブオイルと海塩を用いる生地は、サンドイッチとして食べやすいよう、柔らかめに仕上げている。

平日限定ランチプレート
平日限定ランチプレートはフォカッチャとスープ付き1,850円、レモンソーダ650円(15時までは200円割引あり)。キッシュほか8種の惣菜がびっしり盛り込まれる。
フォカッチャサンドイッチ「スモークターキー」
フォカッチャサンドイッチ「スモークターキー」1,870円。

例えば “スモークターキー”のフォカッチャサンドイッチなら、自家製のスモークターキーやフレッシュモッツァレラチーズ、さらには上賀茂産のトマトなど地元で採れた野菜がたっぷり入る。「旬を感じられる、体によいものを味わっていただきたいですから」と話す松本さんの隣で、「私が感銘を受けるのは、ターキーも野菜も、注文を受けてからスライスしていること。多少待つこともあるけれど、おいしさも香りも違います。そのサンドイッチはありえないボリューム!だけど新鮮な野菜がたっぷり挟まれていて、スルッと胃におさまるんです」。

店内
店内にはカウンターとテーブル席(全12席)がある。

ショーケースには「無農薬キャロットケーキ」や「焼プリン」、さらにカウンターの上には「バナナブレッド」など、クラシックな焼き菓子が所狭しと並ぶ。どの品も、欧米の家庭で受け継がれているような、素朴な風合いが印象的だ。

焼プリン500円、無農薬のニンジンを用いたキャロットケーキ550円。塩バターサブレ280円など個包装の焼き菓子も揃う。「母のレシピで作った素朴な味」と松本さんが話す、自家製ハンバーグ きのこのデミグラスソース1,200円は、ウーさんのお気に入り。
焼プリン500円、無農薬のニンジンを用いたキャロットケーキ550円。塩バターサブレ280円など個包装の焼き菓子も揃う。「母のレシピで作った素朴な味」と松本さんが話す、自家製ハンバーグ きのこのデミグラスソース1,200円は、ウーさんのお気に入り。
焼プリン500円、無農薬のニンジンを用いたキャロットケーキ550円。塩バターサブレ280円など個包装の焼き菓子も揃う。「母のレシピで作った素朴な味」と松本さんが話す、自家製ハンバーグ きのこのデミグラスソース1,200円は、ウーさんのお気に入り。
焼プリン500円、無農薬のニンジンを用いたキャロットケーキ550円。塩バターサブレ280円など個包装の焼き菓子も揃う。「母のレシピで作った素朴な味」と松本さんが話す、自家製ハンバーグ きのこのデミグラスソース1,200円は、ウーさんのお気に入り。
焼プリン500円、無農薬のニンジンを用いたキャロットケーキ550円。塩バターサブレ280円など個包装の焼き菓子も揃う。「母のレシピで作った素朴な味」と松本さんが話す、自家製ハンバーグ きのこのデミグラスソース1,200円は、ウーさんのお気に入り。

市街地からちょっと離れた立地だから「銀閣寺や哲学の道などの散歩の帰り道。バスで途中下車して立ち寄ることが多いです。私にとってこの店は、京都の暮らしを感じられる場所。さてと。今日の晩ご飯用に、ハンバーグとピクルスを買って帰ろうかしら」。

外観
シンプルな白い外観が目印。パーティー用のサンドウィッチやオードブルの予約も受けている。

教える人

料理家 ウー・ウェンさん

料理家 ウー・ウェンさん

北京生まれ。1990年に来日。料理研究家としてクッキングサロンを主宰しながら、シンプルで体にやさしい中国家庭料理のレシピを雑誌や書籍、テレビなどで幅広く発信している。家庭では二人の子供をもつ母。最新刊は『最小限の材料でおいしく作る9つのこつ』(大和書房)。

店舗情報店舗情報

Argento Sandwich&Espresso
  • 【住所】京都府京都市左京区北白川久保田町64-12
  • 【電話番号】075-275-0258
  • 【営業時間】11:00~17:00(L.O.)
  • 【定休日】金曜
  • 【アクセス】京阪電車「出町柳駅」より18分
dancyu 夏号
dancyu2025年夏号
A4変型判(160頁)
2025年6月6日発売 / 1,500円(税込)

文:船井香緒里 写真:エレファント・タカ

船井 香緒里

船井 香緒里 (フードライター)

福井県小浜市出身、大阪在住。塗箸製造メーカー2代目の父と、老舗鯖専門店が実家の母を両親に持つ、酒と酒場をこよなく愛するヘベレケ・ライター。料理専門誌やカルチャー誌、ウェブなどの編集・執筆を行う。食の取り寄せサイトや飲食店舗などのキュレーションを手がけるなど、食を軸としながら縦横無尽に展開。暴飲暴食を日課とし、ジョギングとロードバイクにて健康維持。「Kaorin@フードライターのヘベレケ日記」で日々の食ネタ発信中。