プロに教わる“美味しそうな写真”を撮る技
プロが美味しく写すアングルとは?

プロが美味しく写すアングルとは?

dancyuで活躍しているカメラマン、牧田健太郎さんにスマホでおいしそうに料理を撮る極意を教えてもらいます!今回はスマホ撮影でまず注意してもらいたいことを紹介する基本編の第一回です。家の料理を魅力的に写すための基本テクニックを紹介してもらいました。

まずはレンズをキレイに

私、dancyuにて料理の撮影をしている牧田健太郎と申します。
けんたろお師匠って呼んでね!

さてみなさま、コロナの自宅待機お疲れさまです。今日この頃、唯一のお楽しみタイムが食事ですね。時間はたっぷりあります。ちょっとお料理も凝ってみたりする人も多いかと思います。
そんなせっかくの力作をキレイにスマホで撮影する方法を、現役プロカメラマンがご説明いたしましょう!

dancyuの料理写真も多く撮影している牧田健太郎さん。

まずは基本編。
スマホ撮影で一番最初にするべきことは、なんでしょう?

正解は「スマホのレンズを拭く」です!
スマホカメラのレンズはホコリや指紋などで汚れています。毎回キレイに拭いてから撮影に臨みましょう。
洋服でもハンカチで拭いてもいいです。ティッシュはこの御時世貴重なので控えめに。

まずはスマホの汚れを拭く。
洋服でもハンカチでも良いのでキレイに拭く。

縦位置で撮ると迫力大!

さて準備が整ったところで撮影に移ります。
snsにアップするなら「縦位置」がいいです。縦位置っていうのはスマホを縦に持つことです。スマホではその方が写真が大きく見えるので。
インスタに投稿する場合も縦位置アップがお薦め。スクエアでそろえるのもカッコ良いですが、縦位置の方がスマホ画面に大きく見えるのでインパクトが出ます。
スクエアでアップしたければ縦位置で撮っておきアップするときスクエアにトリミングするのがいいでしょう。その場合は、後でアレンジしやすいので、ほんのちょっとひきめで撮っておきましょう。
もちろん、横位置でも良いですが、その場合左右に写り込みが邪魔になってくるので、余計な物が写っていないか確認しながら撮りましょう。一皿だけでなく、数種類の料理をひとまとめで撮りたいときは、横位置がお薦めです。

スマホでは横よりも縦の方がおいしそうに撮りやすい。

イメージに合うアングルを見つける

撮影する時に重要な要素は何と言ってもアングル。
目線アングルの撮影は基本なので、まず目線で撮影してから俯瞰とかローアングルとか撮りましょう。
俯瞰気味でグラフィックぽく(写真集に載ってそうな雰囲気)撮影した方が良いもの、低いアングルで料理の高さを見せたいものなどケースバイケースで撮り分けましょう。初めはどの様なアングルが自分のイメージと合うかわからないと思うので、色々撮っておいて後で選ぶ方法がお薦めです。
大まかな目安として、俯瞰はグラフィック的面白さを演出したい時、もしくは、料理の説明したい時にお勧めです。皿数が多い時も。
俯瞰で撮る場合も一皿だけの時は、基本的には座ったまま撮っても大丈夫です。皿数が多く全てが入りきらない場合は立って撮ります。
椅子に立って撮るほどの大物を撮りたい時は、写真の印象が寂しくなりがちなので、ズーム機能を利用しましょう。2倍ズームぐらいがお薦めです。
ローアングル撮影はてんこ盛りとか、そそりたつ盛り付けとかを伝えたい時に有効です。
いろいろなアングルを撮っておきましょう!何せ食べてからでは撮れませんからね。

皿の一か所が入るように撮る

皿全体が写るように撮ると料理の印象が薄くなってしまいますが、寄りすぎても料理全体のイメージが湧きにくくなってしまうので、皿の端っこを1ヶ所入るくらい引いて撮ると印象に残るカッコいい写真になります。
アングルを決めるのが難しく、悩んだ場合はdancyu本誌の記事を見本にしましょう!

撮影アングルを変えて色々撮る。

いかがだったでしょうか?次回はお料理写真に躍動感をつける方法などをご紹介します!
それではまた。

文・写真:牧田健太郎