いま日本酒を飲むなら立ち飲みへGO！②

発酵料理の親子酒場「ジャパニーズサケスタンド 85」

続いては、神保町の「85」。トンボ好きで「ヤゴ」かなと思ったら、「ハッコー＝発酵」なのであった。ゆえに日本酒はずらり。

店主の佐藤剛（たけし）さんは、42歳のときに脱サラし、店を開いた。柔和な物腰とは裏腹に、熱い心で日々お客さんと向き合っている。

脱サラして開業したご主人の語り口は的確かつ優しく、酔った脳にもすっきり届き、ありがたい。お薦めをいただきつつ、御母堂のつくられる、これまた発酵食品を使ったお料理をつつく。

アボカド酒盗550円。クリーミーなアボカドに酒盗がたっぷり。

甘酒バターチキンカレー（ルウのみ）650円。白米200円セットも注文可。

アボカド酒盗は、その気になったら、この一皿で5合はいける。さらにうれしいのが甘酒バターチキンカレー。甘酒のコクのせいなのか、日本酒との相性がすこぶる良い。しかも、ルウだけ頼める。

料理はすべてお母さんの久美子さんの手づくり。「ビールが好きなの」とチャーミングな接客で、ファンが急増中。

すっきりやフルーティー、旨味しっかりなど飲み心地で分けた日本酒と、同銘柄のタイプ別3種飲み比べや、同県の銘柄別3種飲み比べなど、常時30種類前後がオンメニュー。どの酒も50mlから試すことができる。冷酒はグラスで提供。お試し（50ml）300円～、100ml 450円～、燗は100mlからつける。

幸せって、こんな風に街角で見つけられるのね。いよいよ、居座りたい、と思ったのだが、4軒巡る、と言っちゃったし……。それに、これだけ魔物に出会ったら、ほかの魔物もすごいのではないかと欲が出てくるのであった。