dancyu祭2025
【富麗華】点心師手づくりのパリパリ春巻、もっちり水餃子

【富麗華】点心師手づくりのパリパリ春巻、もっちり水餃子

4月12日(土)、13日(日)開催。dancyu祭2025@西新宿へ行こう!入場無料。

伝統的な上海料理と洗練された広東料理が味わえる中国料理の名店からは、これでもか!と海老がたっぷり詰まった海老春巻、クリームチーズとパイナップルがほんのり甘い季節の春巻、もっちりとした皮が魅力の水餃子。魅力的な3品がお目見えします。

祭メニューは!

海老春巻き
海老春巻 一本440円
海老の存在感が半端ない春巻だ。具は、バナメイ海老のむき身に、香りの黄ニラと彩りの人参を少々。そこに自家製葱油を混ぜてタネをつくり、皮で包んでからりと揚げた。しっかり塩味がついているので何もつけずにかぶりつくと、パリンッと衣が弾け、プリプリッと海老が躍り出す。
季節の春巻
季節の春巻(パイナップル)一本440円
角切りにしたフレッシュのパイナップルと、蓮の実餡を混ぜたクリームチーズを包んだ、オリジナリティ溢れる一品。熱々のうちに頬張ると、薄皮が崩れた瞬間に、ジューシーなパインジュースがあふれ出す新食感。自然な甘味で口中満たされるスイーツのような春巻だ。
水餃子
水餃子(4個) 880円
豚挽き肉にセロリをたっぷり混ぜたタネを、手づくりの皮で包んだ水餃子だ。皮はもちもちとして舌触り滑らかで、爽やかなセロリの香りが口の中を吹き抜ける美味。何もつけずに、またはコクのある麻辣醤入り黒酢ダレで味わう。

広東料理、上海料理それぞれのスペシャリストたちが腕を振るう

総料理長の石 嵐(いし らん)さん
「富麗華」総料理長の石 嵐(いし らん)さんは、上海の隣にある蘇州出身。蘇州雅都大飯店などで腕をふるったのち、富麗華オープンに合わせて来日。以来、四半世紀ものあいだ、同店の厨房で腕をふるいなが後進の育成に努める。

創業半世紀を超える老舗の中国料理店「中国飯店」。そのグループ店のひとつ「富麗華」が、東京・麻布十番に自社ビルを構えてオープンしたのは2000年。以来四半世紀、今なお美味しいもの好きを唸らせ続けている。
分厚いメニューには200種近くの料理名が並び、ほぼすべてに“上海”または、広東料理を指す“香港”の表記が。総料理長の石嵐さんがこう教えてくれた。

「中国飯店はもともと、社長の出身地である上海料理の専門店としてスタートしました。中国料理の奥深さをもっと表現したい。そんな想いで社長は、上海料理と同時に広東料理を楽しめる店として富麗華を開いたんですよ」
それぞれのスペシャリストたちが存分に腕をふるえるよう、上海料理をつくる厨房は1階に、広東料理をつくる厨房は2階に。ひとつの店に、独立した2つの厨房を構えたのだ。石さん曰く「出汁のとり方ひとつとっても違いますし、動線も異なりますから、厨房が別なことは理にかなっています。とても贅沢な厨房ですよ」。

本国より招かれた料理人たちも多く、2つの厨房で生み出される料理はいずれも本場の味。上海を代表するフカヒレの姿煮込みに、広東料理のハタの姿蒸しなどを一度に楽しめる時間がここでは約束されている。
実は富麗華には、「富麗華キッチン」なるもうひとつの顔がある。麻布台ヒルズ、銀座三越内に店舗を構える惣菜店だ。富麗華のスペシャリテである黒酢の酢豚や黒炒飯、春巻や大根もちなどの点心が気軽に購入できるというありがたい存在。今回の祭は、レストランとしての富麗華と物販が主の富麗華キッチンがタッグを組んでの出店となる。

入口
麻布十番駅からほど近く、大通りに面した便利な場所に店はある。
店内
一階の広々としたダイニングはモダンかつクラシックな装いで、優雅な雰囲気。コースのほか、アラカルトが豊富。ワインも充実している。

大人気の海老春巻に加え、パイナップルの春巻、定番の水餃子の豪華布陣!

祭に初出店となる富麗華が提供するメニューは、3種の点心だ。
本格的な中国料理店における点心は、どうも脇役的メニューと捉えられがちだが、富麗華は点心にもしっかり注力。10人もの点心師が在籍し、日々、朝から丁寧に手づくりしているという。春巻や大根もちなどの広東系、小籠包や餃子などの上海系、それぞれ専任の点心師が本場さながらに手がけているというから力の入れようが伺える。

そんな富麗華の点心のなかでも一番人気を誇るのが、祭メニューの筆頭ともなる海老春巻。広東の点心を専門にする点心師、白川貴美さんによると、「海老がごろんごろん入ってます」。聞けば、海老は塩と葱油を混ぜるだけ皮に包まれた海老の旨味、甘味、香りが炸裂する贅沢極まりない春巻なのである。

祭メニュー2品目は、季節の春巻。調理師専門学校時代、お菓子づくりが大好きだったという白川さんの考案する季節の春巻は、素材使いや、組み立て方が独特。店のスタッフ陣が口を揃えて「彼女のアイデアはユニークで素晴らしい」という、変わり種だ。
「夏にはフルーツトマト、秋にはいちじくを使った春巻を。冬には、白菜のクリーム煮に柚子の香りを足した春巻や、上湯と大根の春巻などを考案しました。祭では、パイナップルの春巻を出します」。
春巻にパイナップル。しかも、蓮の実餡入りのクリームチーズを組み合わせたそれはもやはホットスイーツ! 熱々を頬張りたい。

最後の一品、水餃子は、上海点心チームの渾身作。たっぷりのセロリを混ぜた肉餡をもちもちの皮で包んだ爽やかな水餃子で、通常のメニューには載せていないスペシャルバージョン。祭のために特別に仕込んでくれることになった。
点心師たちが目の前で仕上げてくれる極上の点心3品。ぜひ会場でお試しあれ。

工程
一枚一枚手焼きにした春巻の皮を仕入れて使用。むき海老と調味料を混ぜたタネは、ねっとり結合し、ひとまとまりに。彩りの野菜以外は海老だけの、つまり海老だらけの春巻だ。
工程
皮を巻くときは、空洞ができるようにふんわりと包むのがコツだと点心師の白川さん。揚げる際に皮の内側まで油が入ることで皮全面に火が通り、驚きのぱりぱり食感が生まれる。
工程
パイナップルの春巻は、具に対して皮の比率が多いと口当たりが悪くなるで、余分な皮を切り落として使用。またパイナップルの水分が皮に染み込まないようオブラートをかませる。芸が細かい!
工程
春巻を揚げるときは、低い温度から。じっくりと火を通し、徐々に温度を上げ、最後に高温で揚げることで、二度揚げと同じような効果が得られカラッと仕上がるそう。プロの揚げ方だからこそ堪能できる、軽やかな余韻も醍醐味のひとつ。
工程
見るからにもっちもちの皮に包まれた餃子をたっぷりの湯でゆでる。
工程
ジューシーな肉汁が楽しめる頃合いを逃さずに引き上げ、熱々を提供。
料理
新宿伊勢丹、麻布台ヒルズ、銀座三越などにある「富麗華キッチン」でも人気の天心メニュー。この出来たてがdancyu祭で食べられる!

店舗情報店舗情報

中国飯店 富麗華
  • 【住所】東京都港区東麻布3‐7‐5
  • 【電話番号】03‐5561‐7788
  • 【営業時間】11:30~14:00(L.O.)、17:30~21:30(L.O.)
  • 【定休日】年末年始、盆
  • 【アクセス】地下鉄「麻布十番駅」6番出口より1分

イベント情報

dancyu祭2025

開催日時
2025年4月12日(土)・13日(日) 10:00~17:00
場所
東京都新宿区西新宿2‐6‐1 新宿住友ビル 三角広場 GoogleMap
※混雑時は入場制限をさせていただくことがあります。
※会場の設備故障や天災など不可抗力の事由により、やむを得ず中止や時間変更になる場合があります。
イベント詳細
入場無料・予約不要。販売は電子決済(クレジットカード、電子マネー)のみ。
※当日は内容や盛り付けが変更になる場合もあります。

文:安井洋子 撮影:澤木央子