チャーシュー好きは、祭に着いたらまず東京・丸の内の点心専門店「ヤウメイ」が埼玉県深谷市につくったチャーシュー専門店「叉焼春(チャーシューメイ)」へ!甘くて香り高く、余韻まで美味しいハニーローストポークは、丼で飯と一緒にかっこんでも、酒に合わせても最高です。
これほどペロリとたいらげてしまう丼が他にあるだろうか。肉厚なチャーシューを噛みしめると、豚肉の脂とタレの甘味が口いっぱいに広がり、添えられたシャキシャキな搾菜と半熟卵の黄身をご飯に絡めながらかっこむと感無量!
この肉の正体は、丸の内の点心専門店「ヤウメイ」の定番メニュー“ハニーローストポーク”を同じ調理法で再現したもの。あまりの人気のため、同店が埼玉県深谷市にチャーシュー専門店「叉焼春」を出したほどの名品だ。
祭では、三枚肉(豚バラ)と肩ロースの2種を盛り合わせた“ハニーローストポーク2種盛り”も販売。甘く香り高いチャーシューはどのようにして出来上がるのだろうか。「叉焼春」の店主、楠正樹さんに聞いた。
「まず、中国の発酵調味料『南乳』や、ハマナスの花の香りがする酒『玖瑰露酒(メイクイルーシュ)』など、数種をブレンドしたタレに、脂の旨い国産豚を約2日間漬け込んでいます。そこから焼き上げているため、噛みしめたとき、中から上品で豊かな香りがあふれ出てくるんです」。
さらに、チャーシューに纏っている芳醇な香りは、焼成の工程で生まれるという。
「焼き上げる際に使うのは、チャーシュー専用窯です。窯の中で炙っている間、豚肉の脂が甘いタレとともに滴り落ちるんですが、それが炉の中に充満し、燻製状態になることで、芳醇な香りがチャーシュー全体を覆うんです」
だから、噛むほどに濃厚な旨味が口いっぱいに広がり、後味の余韻もまた香り高いのだ。
※当日は内容や盛り付けが変更になる場合もあります。
文:編集部 撮影:岡本寿