飲兵衛にとっての都心のオアシス、「赤坂まるしげ」が12年ぶりにdancyu祭にカムバック!お店の創業以来の名物、くじら竜田揚げを会場で揚げたてでご提供します。
2000年1月のオープン以来、今なお飲兵衛たちで連日賑わいをみせる「赤坂まるしげ」。約80ものメニューが並ぶお品書きは、いつも食べられる定番もあればその日の仕入れによって替わる料理もあり、店主の小久保茂紀さんが毎日書き換えている。
「休みの日には自分が会ってみたい食材の生産者や酒蔵、器のつくり手を訪ねて日本中を巡ってきました。今でもそれは続けているけれど、これまで会った信頼できる生産者が、北は北海道から南は奄美大島まで、いいものがあるとうちに直接送ってきてくれる。それを見てじゃあ今日はこれを出そうか、となるんです」
特にその真価がわかるのが刺し盛り。直送された魚を中心に6種類程度、日替わりでおいしいものだけを出す。まずはこれを肴にビールでも焼酎でも日本酒でもサワーでも好きなお酒で喉を潤そう。
お酒も、日本酒は40種、焼酎は100種以上、それに日本のワインや柑橘系サワーなどがずらり。その種類の多さにに圧倒されてしまうが、どれもが小久保さんが厳選した銘柄ばかりで、どの酒を頼んでも外れはない。
さてその後は、ピータンとザーサイの白和えか茄子のにんにく炒めか名物ほっぺ丸焼きか梅山豚のチャーシューやや台湾風か……何を頼むか非常に悩ましいところだが、ご安心を。ハーフサイズで注文できる料理が多いのだ。「あれやこれ、いろいろ食べれるのが居酒屋の醍醐味でしょ」と小久保さん。
今回その数あるメニューから祭に登場するのは、くじら竜田揚げ。小久保さんがくじら好きで、創業当初から続く名物だ。これ目当ての常連客も多い。築地場外市場唯一の鯨専門店から仕入れたニタリクジラの赤身を2cm角に切り、醤油、生姜汁と和えて、片栗粉をまぶして揚げる。「刺身用だからレア状態を意識してさっと揚げます」。薄衣をまとったクジラを噛むと、じゅわっと旨味たっぷりの肉汁とクジラならではの血合いの風味が口に広がる。ああ、酒が欲しくなる。
祭には2012年、築地本願寺で開催された第一回以来の参加となる「赤坂まるしげ」。店の看板メニューをぜひ、会場で楽しんでほしい。
※当日は内容や盛り付けが変更になる場合もあります。
撮影・海老原俊之 文・編集部