第23回dancyu Live！キッチンを開催しました！

シンプルで手軽につくれる、滋養たっぷりのスープ

コトコト煮込んだスープがおいしいこの季節。そして、スープといえばこのお方！有賀薫さんです。「四季dancyu　冬」でご紹介した、「麻油鶏（マ―ヨージー）」と「ごぼうと豚団子のスープ」、心も体もポカポカ温まる2品をスタジオでつくっていただきました。実はこのふたつのスープには、有賀さんの“偏愛食材”がたっぷり使われています。さっそく、その実演の様子をお伝えしていきましょう！

最初につくり方を見せてもらったのは「麻油鶏（マ―ヨージー）」。耳慣れない料理名ですが、台湾の冬の定番の汁物なのだとか。「台湾通の友人の料理家さんに教わったんです。つくり方を聞いたらめちゃめちゃ面白いし、塩を使わずにつくるのもいいなと思って。スープはどうしても味つけのハードルが高いと感じる人が多いので、気楽につくれるんです」と有賀さん。そう、煮込むときに塩はまったく加えず、盛りつけたスープに塩を添え、食べるときに調えて味わうのだそう。自分好みに調整できるのも、このスープの良さです。

「麻油鶏」に欠かせないのが、有賀さんの偏愛食材“骨付き鶏もも肉”。博多名物の水炊きに使われるようなぶつ切りにしたものをコトコト煮込みます。「手羽元や手羽先でも。骨があったほうがいいんです！」と、骨の大切さを有賀さんは強調。骨の髄からしっかりと旨味を抽出することで、スープが深い味になるのだそうです。

つくり方でユニークなのが、皮ごとスライスした生姜を胡麻油でしっかり焼くこと！有賀さんは最初につくったときに「こんな生姜の使い方があるんだ」と、意外な驚きがあったのだそう。生姜に火が通ると端っこがチリチリになって、生姜のフレッシュな香りも、グッとマイルドに変わりました。「皮むくのが面倒なので皮付きうれしいです」という有賀さんファンの視聴者の方からのコメントも。

さあ、いよいよ骨付き鶏の出番。生姜をいったん取り出した鍋に鶏肉を並べて、皮目からしっかり焼きつけます。こんがり焼けたら再び生姜を戻し、日本酒をたっぷりと。さらに水を加えて12～15分煮込んだら、もう出来上がり。本場の台湾では水を加えず、酒のみでつくることもあるのだそうです。

次なる一品は、有賀さんのもうひとつの偏愛食材“ごぼう”を使ったスープ。「偏愛食材と聞いて、真っ先に挙げました（笑）私、ごぼう大好きなんです」と、言葉にも熱がこもります。でも、泥付きで洗うのが大変だったり、アクが出たりと、ちょっと扱いにくさもある野菜です。そこで有賀さん、このスープではコロコロのぶつ切りにするだけに。皮の部分が味わいが深く、香りがいいので、むかずに使うのもポイントです。長ねぎも同じサイズにそろえてぶつ切りに。火にかける前に、すべて鍋に入れていきます。

肝心の豚団子にびっくり。調味料もつなぎも加えません、こねません！小さじスプーンを利用して豚ひき肉をすくったら、そのまま軽くまとめて鍋の中にどんどん投入！団子を練らずに入れているので、煮くずれしないように、まずは少ない水で蒸し煮にするのもコツだそう。肉団子がかたまったら水を足して、さらに煮込みます。7～8分で火は通りますが、15分くらい煮るとホクホクしたごぼうの味わいが楽しめます。

最後に、スープのおまけとして教えてもらったのは、長ねぎを使ったシンプルな副菜。「長ねぎのじゃばら焼き」は、細かく斜めに包丁を入れることで蛇腹切りにした長ねぎを焼くだけ！切り方ひとつで味わいが変わる、有賀さんならではの一品です。「いま山梨の甲州ワイン飲みながら拝聴していて、めちゃくちゃ合いそう！と妄想しています」という視聴者のコメントに、思わず「うらやましい！」と反応してしまう有賀さんなのでした。

あっという間に3品が完成しました！スープの具材をつまみにお酒を楽しむのもまた格別。「長ねぎのじゃばら焼き」は、焼いた肉や魚の付け合わせにも合うのだそう。ぜひみなさんも、アーカイブ動画で調理のポイントをつかんでから、挑戦してみてくださいね。

プロの料理人の技をじっくり見ながら、リアルタイムで質問もできる「dancyu Live！キッチン」。次回のライブ配信は3月14日（木）20時～を予定しています。詳細は倶楽部メルマガやWEB記事でご案内しますので、お楽しみに！

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