東京・神楽坂のフレンチ「ボルト」は、BSフジ「植野食堂」とのコラボ出店!番組内で紹介したメニューを祭用にパワーアップさせて販売します。
メニューを眺めているだけで楽しくなる店は素敵だし、通いたくなる。神楽坂の「ボルト」もそんな一軒。たとえばある日は、サラミやリエットといった“スナック”から、サラダやマリネなどの冷菜、ハチノスの唐揚げなどの揚げ物、ちりめん山椒のオムレツや豚もつのマドリード風煮込みなどの温菜、メインは和牛ステーキ、アンデュイエット(内臓のソーセージ)の焼きテリーヌ、鮑の赤ワイン蒸しなどが並ぶ。飲み物も、ワイン、ビール、焼酎、サワーにカルヴァドスのハイボールまである。そして、“別腹”と書かれた品書きには檸檬そば、スープ・ド・ポワソン・カレー、素パスタなど。締めやデザートまで、たまらないものが控えている。
と書くと、居酒屋的な店かと思われるかもしれないが、あくまでもベースはフレンチ。仲田高広シェフは居酒屋での経験もあるだけに、多彩なメニューを繰り出すのだが、実際に出てくる料理はメニュー名からは想像がつかないほど、素材の持ち味や香りが組み合わされ、重ねられ、上質なフレンチのエッセンスが漂う。とはいえ、複雑だったり、難解だったりするわけではない。食材の美味しさを高めて、味わい深く仕上げている。カウンター中心の小体な店ではあるが、この魅力にハマったファンたちが通い、美味しい笑顔に満ち溢れる素敵な空間なのだ。
BSフジ「日本一ふつうで美味しい植野食堂」に登場した際も、スーパーマーケットで購入した食材を用いて、素晴らしい料理に仕上げてくれた。その際、手軽で簡単に美味しい豚バラ肉の煮込みを教えてくれたのだが、dancyu祭のために、それをさらに昇華(?)させた“牛ホホ肉のボルト風煮込み”を完成させた。塩ゆでした牛頰肉のほろりとほどけるような心地よい食感と、カシスと味噌を合わせた深い旨味のソースをまとわせた逸品。ボルトの、仲田シェフの上質なセンスがわかる一皿だ。
※当日は内容や盛り付けが変更になる場合もあります。
撮影:海老原俊之 文:編集部