11月26日(土)に開催されたdancyu食いしん坊倶楽部メンバー限定のリアルイベント。竹林に囲まれ、笹鳴りが響き渡る空間でいただく“竹筒ビリヤニ”はやっぱり最高でした!
雨か??いや曇りか、やっぱり雨か……いやいや!という具合に、当日のギリギリまでコロコロ変わる秋の気まぐれな空模様に振りまわされながらも、奇跡的に晴れて無事に開催されたdancyu食いしん坊倶楽部の野外イベント。
11月号「おいしいアウトドア」特集の誌面を撮影した竹林の中で「ビートイート」店主の竹林久仁子さんの“竹筒ビリヤニ”をいただく!竹・竹・竹!という竹まみれの会であり、「表紙の“アレ”楽しみです!」と参加者の皆さん宇都宮駅に集合した時点から足取り軽快で意気揚々な様子でした。舞台となる会場は「若竹の杜 若山農場」。ここがスゴいのなんのって。東京ドーム約5つ分という広大な敷地に見渡す限りの美しい竹林があり、風が吹くと笹鳴りの音がサラウンドで響き、木漏れ日もキラキラ降り注いで、ここは天国なんじゃないか……?と泣けてくるぐらい幻想的な場所なのです。
「若山農場」代表の若山太郎さんにベストスポットを案内してもらって癒されたらいよいよ宴のスタート。ひとまずビールやワインで乾杯しつつ、早速“竹筒ビリヤニ”について竹林さんから解説をしていただくことに。
「皆さんこんにちは!晴れましたね〜(パチパチパチ)。このイベントを誰よりも心待ちにされていた植野さんは体調不良で欠席とのこと。心配ではありますが、今日は“竹筒ビリヤニ”を皆さんに協力していただきながら一緒につくれたらと思います。目の前に置いてあるブルーの容器に、分量を測った材料を入れています。皆さんには、スパイスを容器に入れて、よく混ぜていただき、バスマティライスと合わせてさらに混ぜ、竹の蓋をして火にかけるまでをやっていただきます。“チキンのマシュマロスパイスグリル”も、スパイス以外の食材は、すべてピンクの容器に入れています。最後の工程、スパイスと肉とマリネし、アルミホイルに包んでもらうところをお願いしたいです。今日は楽しんでいきましょう!」
混ぜ合わせたら、炭火台に竹筒をセットしていく。“スパイスグリルチキン”になぜマシュマロを入れるのか竹林さんに聞くと、「原料が卵白とコーンスターチ、砂糖で、実は、タンドリーチキンにも使う素材なんです。そこからヒントを得て、レシピを考えました」とのこと。アウトドアでマシュマロはアガる!
ビリヤニとスパイスチキンができるまでの間、植野がつくるはずだった簡単なおつまみや、豚汁、焼きそばをつくって食べつつ日本酒やワインを飲むことに。ちなみに、焼きそばは、宇都宮市の名店「千家」謹製。実はここ、約60年間続いた植野の実家の焼きそば店「おかめや」の味を継承した店であり、焼きそばファンの間ではかなり有名だそう。自家製麺を木の桶に入れ、かまどで蒸し、鉄鍋でスープやソースを入れて焼いているらしく、中太麺がもっちもち。イカとキャベツが食感と旨味のアクセントになっていて箸が止まらない。
完成!!若山さんが各テーブルに“竹筒ビリヤニ”を運ぶたびに、大好きなアイドルが登場したかのような歓声が響く。鳴り止まぬ拍手とシャッター音。蓋を開けると、ビリヤニに使っている鯖の薫りがふわっと立ち上がり、煙自体がそもそも旨い!
どれほど旨かったかは、参加者の方々の表情を見れば一目瞭然。感想をいくつか紹介させていただきましょう。「この会場の景色はズルイですね。五感でビリヤニをフルに味わえました」。「青唐辛子の鋭い辛さが効いていて、酒が進みました。スパイスチキンは栃木の酒蔵『仙禽』の“ドメーヌ・パーラー ナチュール・シードル”と相性抜群でした」。「完全に飲みすぎました。個人的に豚汁が格別でした。いや〜沁みた〜」。「奇跡みたいな天気で、奇跡みたいな体験、ありがとうございます」。他にもいろいろなご意見をいただきました。とにもかくにも、ここで飲む酒はとんでもなく旨い!
笹の葉を食べるパンダTを実はインナーに着ていた竹林さんと、「いろいろイベントやっているので竹に癒されにきてください」と話す若山さん。ありがとうございました!食いしん坊倶楽部の皆さま、いい食べっぷり、飲みっぷりでした。
それでは恒例の記念写真でお開き。また乾杯しましょう!
*“竹筒ビリヤニ”と“チキンのマシュマロスパイスグリル”のレシピは「おいしいアウトドア」号に掲載されています。
文:仁田恭介 写真:伊藤菜々子