
dancyu食いしん坊倶楽部では、新たなオンライン企画「dancyu Live!」をスタートしました。3月6日に実施された第一回目の配信は、dancyu3月号「日本酒」特集の「ワンオペ店主の小技に学ぶ 晩酌つまみ十三品」企画にご協力いただいた東京・西荻窪「スパイス飯店」の店主・岡本大佑さんが出演。誌面で紹介した3品の実演と、店でも大人気だという「あさりのレモングラス炒め」を披露しました。
「dancyu Live!」は、dancyu食いしん坊倶楽部のメンバーなら誰でも無料で試聴できるオンライン企画。料理教室では、dancyu本誌で紹介したレシピのなかからとっておきの数品をピックアップし、実際に料理しながらコツやポイントを解説していく。さらに、コメント欄を通じてメンバーから講師に直接質問もできるのが、配信のよさ。本誌にメモを取りながら見るもよし、一緒に作りながら試聴するもよし、料理の映像を肴にお酒を飲むもよし。気ままに楽しめる企画だ。
第一回目は、dancyu3月号『いま、史上最高の呑みどき。日本酒2021』のレシピ企画「ワンオペ店主の小技に学ぶ 晩酌つまみ十三品」のなかから、東京・西荻窪「スパイス飯店」の店主・岡本大佑さんの「牡蠣とバジルの台湾オムレツ」、「仔羊クミンワンタン」、「鶏軟骨レモングラスワンタン」をご紹介。さらに、配信版のスペシャルメニューとしてお店で人気のおつまみ「あさりのレモングラス炒め」のレシピも岡本さんに公開してもらった。
おそらく多くのメンバーが興味津々だったのが、ワンタンの包み方だろう。煮物やソースとは違い、ワンタンのように手の動かし方が気になる料理は、やっぱり動画で見てみたいもの。「仔羊クミンワンタン」は王冠型に、「鶏軟骨レモングラスワンタン」は皮のひらひらとした食感が楽しめる三角形にして、包み方を教わった。ちなみに、王冠型にする利点は、くぼみの部分に黒酢など調味料を注げること。立体感があって見栄えがいいのも魅力だ。
さらに今回は、一品ずつどの日本酒が合うかも紹介。実際に岡本さんが最適の温度で付けた燗酒と共に植野編集長が試食する場面も。
左から、“鶏軟骨レモングラスワンタン”には62℃に温めた無濾過の生酛純米“天穏”を。ほんのりとまぶしたココナッツパウダーとうす濁りのお酒がまるで手を取り合うようにマッチし、レモングラスの清涼感やしょうがのぴりっとしたからみが存在感を出し始め、ワンタンの美味しさがぐんと増す。
“仔羊クミンワンタン”には65℃に温めた無濾過の純米酒“自然酒 五人娘”を。野生的な味わいや、まろやかさ、コク、酸味などを兼ね備えた複雑な味わいの“五人娘”と仔羊や黒酢の風味が調和して、酒と料理がお互いの美味しさを引き立て合う。
“牡蠣とバジルの台湾オムレツ”には、60℃の純米酒“殿(しんがり)”を。“殿”がもつミネラル感が、牡蠣のミネラルにぴったり。
“あさりのレモングラス炒め”には、55℃に温めた生酛純米“杉錦”を。まずはレモンを絞る前に一口食べるのがおすすめ。野生酵母からつくった“杉錦”の自然な風味と、海の香りをまとったあさりと調和して、後を引く味わいに。
配信中にはコメント欄を通じて、食いしん坊倶楽部のメンバーからレシピへの質問もたくさん届いた。「牡蠣とバジルの台湾オムレツ」については「牡蠣が苦手な場合は?」というコメントには、「レシピから牡蠣を抜き、干し海老、切り干し大根だけでもとっても美味しい。僕も牡蠣抜きで自分のおつまみにします」と、岡本さんが回答。そのほか、「仔羊のひき肉が手に入らない場合はどんなもので代用できますか」という質問に対しては、「豚と高菜とクミンの組み合わせも美味しいですよ」と新たな組み合わせを教えてくれた。
誌面で見たレシピを、より楽しく、より美味しく作れるようになる「dancyu Live!」。4月4日開催の第二回では、東京・三軒茶屋「Cosi Com’e」の井村俊介シェフを迎え、dancyu4月号『シンプルパスタ』の表紙にもなったパスタのレシピを披露!みなさんのご参加をお待ちしています。
文:吉田彩乃 写真:富貴塚悠太