こんがりフライにたまごたっぷりのタルタルソース、最高ですよね。実はこの黄金コンビ、もっとおいしく、楽しくなるんです!食材や調味料との鮮やかな組み合わせで生まれる、新たなタルタルの味わいを一緒に研究してみませんか?タルタル愛あふれる西麻布「No Code」の米澤文雄シェフと、(勝手に)発足した“タルタルソース研究所”。さまざまなテーマのアレンジタルタルをつくるのに必須の、ベースの味となる“万能タルタル”を習いました!
タルタルソースとは、マヨネーズに香味野菜とピクルス、ゆで卵のみじん切りを加えたソースのこと。もともとフランス料理で発展したソースだが、日本では洋食店で提供されたことから広まり、1960年代には家庭向けの市販品も登場。明治期に花開いた洋食文化とともに進化してきた、“ニッポンのソース”なのである。
そのタルタルソースに惜しみない愛を注ぐのは、西麻布のレストラン「No Code」オーナーシェフ、米澤文雄さんだ。
「僕は浅草育ちなので、洋食屋が身近だったんですよ。子供の頃、よく祖母に連れられて通っていた店でフライに添えられていて、そこでタルタルの味を覚えましたね」
フランス料理に世界各国の食文化を取り入れ、既存の枠にとらわれない料理をつくり続けてきた米澤シェフの原点の一つにタルタルがあったとは!ぜひ、dancyuと“新しいタルタルソース”の可能性を研究していただきたい……!
そんな思いをぶつけてみたところ、「組み合わせ次第で可能性は無限に広がると思いますよ」と心強いお言葉。読者の皆さんも新たな味を研究できるように、まずはベースとなる“万能タルタル”をつくり、食材や調味料を加えて味を変えていくというアプローチを提案してくれた。
「たとえば甘味、塩味、酸味、辛味、苦味という味のマトリックスを思い描いてみてください。ベースのタルタルはどれかが突出しない平均的な味に仕上げます」
なるほど!タルタルといえば、玉ねぎの辛味やピクルスの酸味がアクセントになっているイメージだけれど、米澤シェフはあえて土台となる味は均一に整えるのだという。
「今回、研究していくアレンジタルタルはすべて、プラスする食材や調味料で個性を出していきましょう。この考え方が、タルタル研究のはじめの一歩です!」
こうして誌面では、三つのカテゴリーのアレンジタルタルを考案してもらった。まずは、白飯に合う「ごはんタルタル」。ニッポンのソースであるタルタルは、ごはんの友としても最適なはずなのである。次に、ハレの日に食べたいリッチな「ごちそうタルタル」。締めくくりは、意外な食材との組み合わせの妙が光る「びっくりタルタル」だ。
さあ、準備は整った。すべてのアレンジタルタルのベースとなる“万能タルタル”のつくり方から教わることにしよう。

| ゆで卵 | 2個 |
|---|---|
| 玉ねぎ | 100g |
| コルニッション | 15g(粗みじん(*)) |
| ★ 自家製マヨネーズ | (下記を全量) |
| ・ 卵黄 | 1個分 |
| ・ 練乳 | 10g |
| ・ 米酢 | 15g |
| ・ ディジョンマスタード | 15g |
| ・ 塩 | 1g |
| ・ 胡麻油 | 150g(白) |
*コルニッションは小さいきゅうりのピクルスのこと。
※写真は材料の4倍量。
フードプロセッサーに米酢、マスタード、塩を入れて撹拌し、全体が混ざったら卵黄、練乳を入れてさらに撹拌する。胡麻油を細く垂らしながら加えて、さらに撹拌していく。泡立て器などで混ぜる場合は、少量ずつ加えては混ぜることを繰り返す。乳化してもったりとしたら、マヨネーズの出来上がり。

ゆで卵は粗みじんにする。食感が感じられるほうがおいしいので、細かく切りすぎないようにする。

玉ねぎも粗みじんにし、塩1.5g(材料外)でもむ。水分が出たら軽く洗って辛味を抜き、ザルに上げて水をきる。厚手のキッチンペーパーに挟んで水気を吸わせ、さらに両手でしっかり絞る。

マヨネーズに玉ねぎとコルニッションを加えて混ぜ、さらにゆで卵を加えて混ぜたら完成。



文:大沼聡子 撮影:よねくらりょう