ウー・ウェンさんの「蒸す」がおいしい、秋のおうち中華
旨味が濃い万能おかず"蒸し豚"

旨味が濃い万能おかず"蒸し豚"

塩麹に漬けてから蒸すと、短時間で柔らかくなってジューシーに仕上がります。魅力的な蒸し料理を料理家のウー・ウェンさんに教えてもらいました。

秋のおうち中華

「蒸す」という調理法は水蒸気の熱で温めるため、食材の栄養成分や旨味が流れ出るのはごくわずか。栄養がたっぷり摂れ、とにかくおいしいのが魅力です。

ゆっくりと火が入るので、野菜は柔らかく、肉や魚介はジューシー。食材のおいしさを楽しみたいから、味つけや調理の油は最小限、香味野菜やハーブを使ってアクセントをつければ、体にとっていいことずくめ。

「蒸したてアツアツより、少し冷まして落ち着かせてから食べるのがおいしいのよ!」。蒸し料理の達人・ウーさんのひと言に目から鱗です。

せいろ小籠包

“蒸し豚”のつくり方

材料材料 (つくりやすい分量)

豚肩ロース肉400g
塩麹大さじ1
★ 薬味だれ
・ 香菜の軸3本分(みじん切り)
・ 長ねぎ15cm分(小口切り)
・ 塩大さじ1/2
・ 胡麻油大さじ1
・ 胡椒少々

1下準備

豚肉は3等分に切り、塩麹をからめて冷蔵庫で一晩置く。

下準備
塩麹をからめておく。塩麹の代わりに塩大さじ1/2+酒1/2カップを使っても。

2蒸す

①をのせた蒸し器を沸騰した鍋にのせ、蓋をして強火で2分、弱火で30分蒸す。火を止めてそのまま15分ほど置き、粗熱を取る。

3仕上げ

薄切りにして器に盛り、薬味だれの材料を混ぜ合わせてかける。

完成

教える人

ウー・ウェン

ウー・ウェン 料理家

「ウー・ウェン クッキングサロン」主宰。医食同源が根づいた中国の家庭料理とともに、中国の暮らしや文化を伝えている。著書に『ウー・ウェンの100gで作る北京小麦粉料理』『ウー・ウェンの炒めもの』『ウー・ウェンの 煮もの あえもの』(いずれも高橋書店)など多数。
Instagram@wuwen_cookingsalon

この記事は『四季dancyu 2023 秋』に掲載したものです。

四季dancyu2023 秋
四季dancyu2023 秋
A4変型判(120頁)
2023年9月13日発売/1,200円(税込み)

文:松原京子 写真:木村 拓

松原 京子

松原 京子 (フードエディター&ライター)

食をメインとした雑誌や料理の書籍などで企画・編集・執筆を手がける。この業界に入って早うん十年、やれ試食だ試作だ、新しい店ができたんだって、この店の味は残さなきゃ、と外食を続けているうちに体重が増え続け、20代の頃の倍の重さに!(本当に倍の数字です)。一口じゃおいしさなんてわからない、全部食べてこそ真意がわかると思っている。家では真っ当な調味料と安全な食材でつくるシンプルな料理を心がける。