野外で食べる料理はひと味違ったおいしさを感じられるもの。とはいえ調理にはちょっとした工夫が必要だ。その強い味方となるのが、はごろもフーズの食材だ。パウチや紙パックの製品を選べば持ち運びしやすく、後片付けも簡単。今回は、山とキャンプを愛する料理人・田嶋善文さんに、おいしさに妥協しない野外料理を披露してもらった。
本誌で紹介した絶品キャンプ飯レシピとWEBだけのおまけレシピは記事の後半に!
田嶋さんがリュックから取り出したのはメスティン。直火にかけることもできる、アウトドア好きにはおなじみの調理器具だ。それを大きさ違いで3種類、スタッキングして持ち歩くのが田嶋流。「山やキャンプで使う道具にはまって……今はウルトラライト(超軽量)スタイルでアウトドアを楽しんでいます」という。
次に取り出したのが『サラスパ』だ。ゆで時間が短いため「燃料を節約したい山登りにぴったりです」と田嶋さん。さらにサラスパは普通のスパゲッティより短いため、麺を折らなくてもメスティンにちょうど収まる。まさにシンデレラフィットなのだ。「ぴったりといえばもう一つ。ゆでる水の量です。山ではゆでこぼしをしたくないので、使い切る水の量をあらかじめ量っておくといい」と準備のコツを教えてくれた。
そうして出来上がったのが、サラスパのタイ風グリーンカレーソース。サラスパとソースの一体感が見事で「米よりサラスパで食べるほうが旨い」と田嶋さんも太鼓判を押す一皿だ。
お次は『シャキッと!コーン』と玉ねぎをバターで炒め、サフランで色と風味をつけたクレープで巻いた一品。鮮やかな黄色が見た目にも映える。続いてはフルーツのパウチ『甘みあっさりマンゴー』と香味野菜でカラフルなサルサソースをつくった。それをマンゴーのシロップとガラムマサラをもみ込んで焼いた豚肉に添えればメイン料理の完成だ。こうした料理の着想はどこから来るのか?
「すごく景色がよくて気持ちいい野外レストランのシェフになったら……と想像するとわくわくしませんか?だけど、そのレストランには水道もないし燃料も少ない。そこから調理の段取りや使う道具を考えていくのです」と田嶋さん。
ちょっとした不便さこそ、野外料理の魔法のスパイスといえそうだ。
サラスパ | 80g |
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豚挽き肉 | 50g |
玉ねぎ | 30g(みじん切り) |
なす | 1/3本(皮をむき、さいの目切りに) |
筍水煮 | 30g(細切り) |
生赤唐辛子 | 2切れ(好みで調整)(小口切り) |
グリーンカレーペースト | 小さじ2 |
ココナッツミルク | 小1缶(165g) |
ナンプラー | 小さじ2 |
塩 | 少々 |
バジル | 適量 |
オリーブオイル | 大さじ1 |
水 | 250ml |
密閉袋にサラスパと水を入れ、つけておく(30分程度)。
メスティン(2合サイズ)にオリーブオイルを入れ火にかけ、豚挽き肉を炒める。
2に玉ねぎ、筍、なす、生赤唐辛子を加え、火が通ったらカレーペーストを入れて軽く炒める。
3に1を水ごと入れ、混ぜながら沸騰させたら弱~中火にして4分煮る。
ココナッツミルク、ナンプラーを入れて混ぜ、ひと煮立ちさせたら塩で味を調える。
バジルをちぎってのせる。
A | |
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・ 卵 | 1個 |
・ 牛乳 | 100ml |
・ サフランパウダー | 耳かき1杯程度 |
B | |
・ 強力粉 | 50g |
・ 片栗粉 | 20g |
・ スキムミルク | 20g |
オリーブオイル | 大さじ1/2(生地用) |
シャキッと!コーン | 60g(汁気をきった重量) |
玉ねぎ | 30g(粗みじん切り) |
バター | 10g |
塩 | 少々 |
黒胡椒 | 少々 |
オリーブオイル | 大さじ1/2(焼くとき用) |
ブラウンシュガー | 4つまみ(生地1枚にひとつまみ) |
A、Bの材料をそれぞれよく混ぜておく。
BにAを少しずつ加え、ダマにならないようしっかり混ぜ合わせる。
2にオリーブオイルを加えて混ぜ、1時間ほど休ませて気泡を抜いたら生地が完成。
フライパンにバターを溶かし、コーン、玉ねぎを入れ、中火で3分炒めたら、塩と黒胡椒で味を調えて容器に移しておく。
フライパンにオリーブオイル1/4量を熱し、3のクレープ生地の1/4量を入れ、片面が固まるまで弱火で焼く。
上面が乾いてきたら裏返して焼く。
6を皿に移し、ブラウンシュガーの1/4量をふり、4の1/4量をのせてふんわりたたむ。
5~7を繰り返して残りをつくる。
A | |
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・ 豚肩ロース | 200g(塊) |
・ 塩 | 2g(肉の重量の1%) |
・ にんにく | 1片 |
・ ガラムマサラ | 小さじ1(辛くないタイプ) |
・ 甘みあっさりマンゴー | 大さじ1(シロップ) |
B | |
・ 甘みあっさりマンゴー | 1パック(果肉) |
・ 赤玉ねぎ | 40g |
・ ミニトマト | 8個(ヘタを除く) |
・ ハラペーニョ | 2本(好みで調整)(ヘタと種を除く) |
・ パクチーの根 | 1本分 |
ライムの搾り汁 | 1/4個分 |
塩 | 少々 |
オリーブオイル | 大さじ1 |
パクチーの葉 | 適量 |
密閉袋にAを入れ、よくもんでから15分程度なじませる。
Bの具材をみじん切りにして容器に移し、ライムの搾り汁、塩を加えてよく混ぜ、サルサソースをつくっておく。
フライパンにオリーブオイルをひき、1を入れ、弱火で30分程度じっくり焼く。中まで火が通ったら7分程度肉を休ませる。
肉を好みの厚さにスライスし皿に並べ、全体に2をかけ、その上にちぎったパクチーの葉をのせる。
はごろも&キングオスカー オイルサーディン | 1缶 |
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厚揚げ | 1枚 |
白ねぎ | 1/2本 |
にんにく | 2片 |
輪切り唐辛子 | 10切れ(好みで) |
オリーブオイル | 100ml目安(鍋に合わせる) |
醤油 | 適量 |
厚揚げは9等分にカットする。白ねぎは小口切りに。にんにくはつぶしておく。
鍋にオイルサーディンを油ごと入れ、オリーブオイルを加える。にんにく、唐辛子を入れ中火にかけ、にんにくの香りがしてきたら弱火にする。
厚揚げを加え、5分ほど煮る。
白ねぎを加え、軽く火が通ったら好みで醤油をかけて完成。
下北沢にある料理屋「namida」店主。創意工夫に満ちた和食と酒のペアリングに魅入られる客も多い。数年前からキャンプにはまり、最近では登山も。道具を集めては野外料理の試行錯誤をする日々を送る。
※「サラスパ」「シャキッと!」「シャキッと!コーン」「甘みあっさり」は、はごろもフーズ株式会社の登録商標です。
文:山川展人 撮影:山出高士 撮影協力:NONIWA