大原千鶴さんの「今宵のあて」
残ったお餅がつきたてのおいしさになる「明太子チーズ餅」

残ったお餅がつきたてのおいしさになる「明太子チーズ餅」

年が明け、きっとまだ残っているお正月用のお餅で簡単につくる“明太子チーズ餅”のレシピです。京都の料理研究家・大原千鶴さんは、お酒に合う季節のおつまみをつくります。この連載はお酒を愛する大原さんがご自分でも「このあてでこんなお酒を飲みたい」と思う、季節のおつまみをご紹介します。

香り立つ純米酒とよく合う、明太子チーズ

お正月用のお餅が残ったときにつくる、あてにも締めにもなる焼き餅です。お餅は時間が経つと硬くなってしまいますが、少量の水を加えて温めると、つきたてのような柔らかさが戻ってきます。これにチーズをのせて、さらに加熱。和風ピザのようでこれだけでもおいしいのですが、日本酒のおつまみにしたいときには仕上げに明太子をトッピングします。香りの良い雄町の純米酒とよく合い、ねぎの代わりに海苔を添えたり巻いたりしてもいいですね。

お餅はパンやご飯と同じように、アレンジがきくので、おつまみ用に常備しておくととても便利です。焼くと香ばしさも加わり、甘辛味はもちろん、チーズのような乳製品、魚卵などの珍味とも好相性。アレンジ次第で飲めない人や子供も楽しめる一品にもなります。

明太子チーズ餅

材料材料 (1~2人分)

2個
大さじ2
シュレッドチーズ適量
明太子適量
細ねぎ適量

1下ごしらえ

明太子は食べやすい大きさに切る。細ねぎは小口切りにする。

2焼く

表面加工したフライパンに餅と水を入れ、蓋をして弱火にかける。5分ほどして餅が柔らかくなったら上にシュレッドチーズをのせ、もう一度蓋をして加熱する。チーズが溶けたら器に盛る。

焼く
焼く
焼く

3仕上げ

②の上に明太子をのせ、細ねぎをちらす。

仕上げ
完成
雄町の純米酒とともに。

教える人

大原千鶴 料理研究家

大原千鶴 料理研究家

京都・花脊の料理旅館「美山荘」が生家。小さな頃から自然に親しみ、料理の心得を学ぶ。現在は家族五人で京都の市中に暮らし、料理研究家としてテレビや雑誌、講習、講演など多方面で活躍。シンプルなレシピに定評があり、美しい盛りつけにもファンが多い。着物姿のはんなりとした京女の印象とは対照的に、お酒をこよなく愛す行動派。レシピはお酒を呑んでいる時に思いつくのが一番多い。

文:西村晶子 撮影:福森クニヒロ

西村 晶子

西村 晶子 (ライター・編集者)

関西在住のライター、時々編集者。京都の和食を中心に、老舗から新店までを分け隔てなく幅広く取材。2006年8月号「明石の老舗に、至福の柔らか煮、タコ飯を習う」で初執筆。2018年5月号より「京都『食堂おがわ』の季節ごはん」、2021年5月号より「京都『食堂おがわ』の妄想料理帖」の連載を担当。