ウー・ウェンさんの北京の家庭料理
皮つき野菜で旨味を閉じ込めた"蒸し野菜のポテトサラダ"

皮つき野菜で旨味を閉じ込めた"蒸し野菜のポテトサラダ"

野菜のビタミンなどは煮ると流れでてしまうと言われます。その点、蒸す調理法だと流出が少なく、野菜丸ごと余すところなく味わえます。

ウー・ウェンさんの蒸し物のススメ

蒸し物は、失敗しないからいいのね。煮物と同じで火にかけている間はほかのことができるでしょう。だから焦らなくていいの。私が蒸し料理に使っている蒸籠(せいろ)は、直径24cmのサイズ。饅頭などの粉ものを蒸すなら、もうひと回り大きなほうがいいけれど、ふだんのおかずづくりには、24㎝がちょうどいいんですよ。
4人分の料理をつくって、そのまま食卓にも出せるから。じゃがいもやにんじんを蒸しておけば好きな味つけで食べられるし、残ったら次の日はサラダにすればいい。肉や魚に下味をつけて蒸せば、メインのおかずも簡単です。下にオーブンペーパーを敷いておけば、蒸籠に脂もつかないし、さっと洗うだけで手入れも楽ですよ。

蒸し野菜のポテトサラダのつくり方

材料材料 (3~4人分)

じゃがいも3個(皮つき)
にんじん2本(皮つき)
2個
適量
胡椒適量
胡麻油適量(オリーブオイルでも可)

1蒸す

蒸籠に材料を並べ、強火で3分、弱火で25分蒸す。じゃがいもの大きさによって、蒸し時間は加減する。火を止めたらそのまま15分おく。

蒸す
これ以上ないほどシンプルだけれど、しみじみおいしい蒸し野菜。根菜や卵を蒸籠でじっくりと蒸せば、あとは塩や好みの調味料で楽しむだけ。熱々もよいけれど、多めにつくれば、翌日にサラダなどにも使えます。

2サラダをつくる

じゃがいもは皮をむき、にんじん、卵とともに食べやすい大きさに切り、塩、胡椒、胡麻油またはオリーブオイルで味つけをする。

サラダをつくる

教える人

ウー・ウェン

ウー・ウェン

北京生まれ。1990年に来日。料理研究家としてクッキングサロンを主宰しながら、シンプルで体にやさしい中国家庭料理のレシピを雑誌や書籍、テレビなどで幅広く発信している。家庭では二人の子供をもつ母。

文:鹿野真砂美 写真:宗田育子

※この記事の内容はdancyuムック 「四季dancyu秋の台所」に掲載したものです。

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鹿野 真砂美

鹿野 真砂美 (ライター)

1969年東京下町生まれ。酒と食を中心に執筆するフリーライター。かつて「dancyu」本誌の編集部にも6年ほど在籍。現在は雑誌のほか、シェフや料理研究家のレシピ本の編集、執筆に携わる。料理は食べることと同じくらい、つくるのも好き。江戸前の海苔漁師だった祖父と料理上手な祖母、小料理屋を営んでいた両親のもと大きく育てられ、今は肉シェフと呼ばれるオットに肥育されながら、まだまだすくすく成長中。