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極上鶏ガラスープでつくる"基本のワンタン"|スープが命!ウー・ウェンさんのワンタンレシピ①

極上鶏ガラスープでつくる"基本のワンタン"|スープが命!ウー・ウェンさんのワンタンレシピ①

なにかと餃子と比較されて、脇役のイメージがついて回るワンタン。しかし、実は主役をはれるほど魅力を持った料理なのです。本当に美味しいワンタンレシピを中国家庭料理の第一人者、ウー・ウェンさんに教わりました。

ワンタン3か条

1.おいしいスープ

2.つるんとした喉ごし

3.スープを吸ったおいしい皮

「ワンタンと餃子だったら、断然餃子に一票」なんて言っているアナタ、もったいない。そもそもワンタンと餃子はどこが違うのか。まずなんといっても、皮の厚みの差。どちらも小麦粉文化の発達した北京においてはポピュラーなメニューだ。皮とともに具の味わいを楽しむ餃子に対し、ワンタンはむしろ皮とスープを味わうのが特徴となっている。「ワンタンは、ラーメンと同じでスープが命なんですよ」と、ウー・ウェンさん。皮の薄さは、スープと一体化するためにある。「だから旨味と味のバリエーションはスープに託して、あんは少しでいいんです」ちなみにワンタンは、“雲呑”または“餛飩”と充てる。「雲呑という字は、日本で考えられたものではないかと思います。中国では餛飩と書くのが一般的。この字は“混沌”という字の偏が食偏になっているでしょう?要するに、捉えどころのない食べ物という意味なんです。だから、あんはほんの少しだけ。あるようなないような、そんな感じがちょうどいい。北京のワンタン専門店でも、たいていあんは菜箸一本でひとすくいするだけ。そのくらいちょっぴりなんですよ」その代わり、スープの充実は大事。手間を惜しまず、鶏ガラをコトコト煮出して、滋養に満ちたしっかりとしただしをとろう。れんげでひとすくい。ワンタンが、つるんと喉を通る。胃の腑と静かに呼応する、穏やか、かつ力強い味わいは、雲呑と充てた人の気持ちが偲ばれる天上のおいしさ。冬に向かうこれからの季節、定番としていただきたい。

基本のワンタンのつくり方

材料材料 (4~5人分)

★鶏ガラスープ
鶏ガラ1羽分
生姜1片(薄切り)
長ねぎ10cm(白い部分)
黒粒胡椒15粒
1.8L
1/2カップ
★ワンタン
ワンタンの皮30~40枚(市販)
豚挽き肉100g
大さじ1
胡椒少々
醤油大さじ1/2
生姜少々(みじん切り)
胡麻油小さじ1
★仕上げ
小さじ1
白髪ねぎ適量

1鶏ガラを火にかける

鍋に鶏ガラを入れ、たっぷりの水を加えて強火にかける。ゆでこぼすので、下洗いは不要。

鶏ガラを火にかける

2煮立たせる

蓋をして煮立たせ、さらに2分煮る。徐徐にたくさんのアクと不要な脂が、ブクブクと浮き上がってくる。

煮立たせる

3鶏ガラを洗う

火からおろして、ゆで汁を捨てる。鶏ガラを流水に当て、何度か水を替えながら、きれいに洗う。

鶏ガラを洗う

4材料を鍋に入れる

鶏ガラの水気をざっときって、改めて生姜、ねぎ、黒粒胡椒、水、酒を加え、強火にかける。

材料を鍋に入れる

5煮出す

煮立ったら弱火にし、ぴっちりと蓋をして約1時間じっくり煮出す。きちんと蓋をすることで、スープの蒸発を防ぐことができ、香りも逃げない。

煮出す

6漉す

ボウルの上にザルを置き、キッチンペーパーを一枚敷いて、スープを漉す。キッチンペーパーを敷いておけば、ザルの目に肉くずが詰まらず、後片付けも簡単!

漉す

7あんの材料を混ぜる

ボウルに豚挽き肉を入れ、酒、胡椒、醤油、生姜、胡麻油を順に加えて、その都度箸で混ぜ合わせて全体をなじませる。

あんの材料を混ぜる

8皮に水を塗る

手のひらにワンタンの皮を置き、中心より少し上のところに水を軽く塗る。

皮に水を塗る

9あんをのせる

皮の中心に、箸でひとすくいしたあんをのせる。ワンタンの旨さはスープの旨味を吸った皮。あんの詰めすぎに注意!

あんをのせる

10皮を折り返す

頂点をずらして、水を塗ったところまで、手前から皮を折り返し、指で押さえてしっかり留める。

皮を折り返す

11皮を裏返す

直角の部分が下にくるように皮を手前に裏返して、あんの左脇の部分に指で水をさっと塗る。

皮を裏返す

12包む

水を塗ったところに、右側の皮を外側から重ねるように合わせ、指で押さえてしっかり留める。

包む

13仕上げ

6のスープ1.4Lを強火で温める。クツクツしてきたら12のワンタンを入れ、時々箸で混ぜながらゆでる。皮に透明感が出て、あんの部分がぷっくりとしてきたら、ゆで上がりの合図。仕上げに塩を加えて味を調える。器にスープごと盛りつけ、白髪ねぎをあしらう。

仕上げ
完成
鶏ガラをコトコト煮出したスープに、あんからにじみ出る肉の旨味と皮由来のとろみが加わり、体の芯からポカポカ。朝ご飯なら一日の活力となり、夕ご飯ならその日の疲れを一瞬にして拭い去ってくれる。

教える人

ウー・ウェン

ウー・ウェン

家庭料理を中心とした、つくりやすいレシピが人気。雑誌、テレビでも活躍。著書も多数。

文:佐伯明子 写真:福尾美雪

※この記事の内容はdancyu2013年11月号に掲載したものです。