日本一の魚屋「根津松本」に教わる絶品煮魚
ナメタガレイの煮つけ

ナメタガレイの煮つけ

東京の下町にある「根津松本」には、高級料亭が仕入れる魚以上の魚が並ぶ。今回は、日本一の魚屋と呼ばれる店の店主・松本秀樹さんに煮魚のつくり方を教わりました。

絶品“煮魚の掟” ポイントは4つ!
①ウロコや血は残さない
ウロコは一枚でも残ると口当たりが悪い。血は加熱すると臭みや雑味になるので、きれいに掃除しよう。

②煮る前に霜降りのひと手間
湯をかけるか、湯に通して臭みを除き、ウロコが残っていないか確認。ナメタガレイは、ここでヒレの薄皮やぬめりをしっかり取り除く。

③煮汁のアクはこまめにすくう
アクの多くは魚に残っている血。臭みが煮汁や魚の身に移らないように、たまってからではなく、出てくるそばからすくうこと。

④甘味はコク深い「中ざら糖」で
カラメルを加えてある中ざら糖は、醤油と合うコクのある甘味。味わい深さがアップ!

ナメタガレイの煮つけのポイントは……

皮のぬめりとヒレの薄皮を取り除くこと!

皮のぬめりとヒレの薄皮を取り除くこと!

ナメタガレイも金目鯛と同じレシピで煮てOK。ただし、砂の中に棲息するカレイは皮のぬめりに雑味あり。下ごしらえで、ぬめりとウロコを包丁でこそげて取り除きたい。切り身の場合も、同様に処理してクリアな味に。霜降り後、ヒレの薄皮も取り除くとさらによい。

ナメタガレイの煮つけ

一切の雑味なし!繊細なナメタガレイの味わいが楽しめる。ふっくら卵にまでしみわたる感動です。

教える人

松本秀樹

松本秀樹 「根津松本」店主

1971年、北海道旭川市生まれ。両親も鮮魚店を営む。百貨店の高級鮮魚店を経て35歳で独立、「根津松本」を開業。

文:大沼聡子 写真:泉 健太

※この記事の内容はdancyu2018年1月号に掲載したものです。

大沼 聡子

大沼 聡子 (編集者・ライター)

家庭科教師だった母親の影響で、小学生の頃から料理雑誌を愛読。現在はレシピ本の企画・編集のほか、食まわりの記事を雑誌・ウェブ等で執筆している。趣味は世界各国の料理をつくること、食べ歩くこと。

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