他ではお目にかかれない独創的な和食を供すると評判の「まめたん」。牛肉の甘味が堪能できる目からウロコのレシピを教えてもらいました。
炊きたてのご飯に生のしゃぶしゃぶ肉を混ぜ込んで、余熱で火を入れていくという大胆さ!牛肉の脂が米に溶け込んで、ご馳走級のおいしさだ。大ぶりの舞茸とごぼうが風味を添える。米は、重層的な旨味を受け止められるよう、だしで炊いている。
店では宮崎牛の背の部分にあたるクラシタを使用。程よく脂があり、身質がしっかりしている。肩ロース肉でもよい。アツアツのご飯にのせて脂がとろけるように、肉はしゃぶしゃぶ用を。
米 | 2合 |
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牛ロース肉 | 2枚(100g)(しゃぶしゃぶ用) |
ごぼう | 1/2本(60g) |
舞茸 | 1株(180g) |
あさつき | 1束(20g)(細ねぎでも可) |
だし | 350ml |
醤油 | 小さじ2 |
塩 | ひとつまみ |
胡麻油 | 大さじ1(白絞油などクセのないもの) |
米を研ぐ。ボウルに水を張り、米を入れたらすぐに水を捨てる。再び水を張りながら、指で優しくかき混ぜるように洗う。米の風味がなくなってしまうので、ごしごし研がないこと。2~3回繰り返して20分ほど浸水し、10分間ザルに上げておく。土鍋に米と320mlのだしを入れ、硬めに炊く。蓋をして、最初は中火で沸騰したら弱火にして5分、蒸らしに8分が「まめたん」流。鍋によって時間を調整しよう。土鍋は中蓋付きの炊飯専用のものがお薦め。
ご飯を炊いている間に具材を準備する。ごぼうはたわしで優しく泥を落とし、5mm角に切る。舞茸は大ぶりに手で裂く。あさつきは小口切りにする。
フライパンに胡麻油を強火で熱し、2のごぼうと舞茸を入れる。だし大さじ2を加えて炒め、舞茸が少ししんなりしたら、醤油と塩を加えてさらに炒める。全体に火が通ったら、火を止める。
1が炊き上がったら3をのせ、しゃぶしゃぶ用の牛肉を生のまま広げて置く。あさつきは仕上げ用に少し残し、肉の上に散らす。しゃもじで全体を返し、肉をご飯の中に埋めるようにしてひと呼吸置き、程よく熱を通す。さらに肉をちぎるようにしながら全体を混ぜる。
茶碗に盛り、残りのあさつきを散らしたら出来上がり。好みで醤油(分量外)をひと垂らしして香りを添えてもおいしい。
文:日暮その 写真:工藤睦子
※この記事の内容は2019年2月号に掲載したものです。