
食いしん坊倶楽部のLINEオープンチャット「dancyuおやつ倶楽部」で、メンバーから寄せられた美味しいおやつをご紹介!第52回は、しっとりとしたモカ生地に、コーヒー味のバタークリームが相性抜群!――「成城アルプス」で創業以来愛され続けている看板商品「モカロール」です。

近年主流の、ひと巻きで“の”の字に仕立てるロールケーキに対し、こちらは幾重にも巻かれた“うずまき”状。
カットして横たわったロールケーキを眺めていると、これほど薄く焼いた生地を乾燥させず、冷めないうちにクルクルと巻き重ねていく職人の手技には、目がまわる(まわり回って頭が下がる!)。少しでも扱いを誤れば、生地は割れ、崩れてしまうのだ。
それだけに、きめ細かなモカ生地と、コクのあるコーヒークリームを幾層にも重ね合わせた、そのみっちりとした“層の密度”が、「モカロール」の醍醐味と言えるだろう。
また、薫り高いコーヒークリームは、まろやかなバタークリームに本格的なコーヒーのほろ苦さを重ね、グッと大人の味わいに仕上げている。

「成城学園前」駅から徒歩1分に構える「成城アルプス」は、著名人にも多くのファンをもち、舌の肥えた成城っ子たちが支持する洋菓子店。
店舗2Fにはサロンを併設し、創業時に依頼したという東郷青児氏の作品が華を添える。重厚感のあるウッド調の調度品や深いブルーの椅子は、優雅な喫茶風景を映し出してきた。
1965年の創業以来、世代を超えて愛され続けてきた看板商品「モカロール」は、成城に息づくクラシックとして、これからも歴史を刻んでいくにちがいない。




文:藤井存希 写真:MURAKEN